June 12, 2004
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エースピッチャーというものは調子が悪くても悪いなりに試合を作っていくものである。

本作はいかにもキレが悪くつっこみも甘い。
量的にも不充分で上下巻の上巻といった感じである。
宮部みゆきならいともたやすく下巻を書き上げるであろう。

風呂敷は広げたが想像力が追い付かなかったと言う感じである。

しかし手紙と手記だけの構成が全体の緊張感を持続させている。
手法としては「グロテスク」と一緒だがあえて叙述のトリックを用いなかったのは好感がもてる。
ラストに別の視点が登場して手記の嘘を暴き作品に深みをもたせるというのは常套手段だからである。
実は私もそう言うラストを予想していた。



「少女監禁事件の被害者の手記」という題材である。
つっこみの甘さは現実の事件の被害者に配慮したのかもしれない。

とにかく悪いなりに完投した上原という感じである。





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Last updated  June 12, 2004 12:38:04 PM


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