
サウンドにきらめく彼の感性を、
表現してほしいと思っていた。
そんなとき、彼の身近なスタッフが、
「童話絵本を描いてみたいと
話していたことがありましたよ。」と
耳よりな情報を伝えてくれた。
童話って、作りごとは作りごとなんだけど、
その中に色々な要素が
含まれていると思うんですよ。
夢とか愛とか教訓とか。
そういうものを作ろうとするとき、
たとえば構想を練っているときって、
真剣にならざるを得ないでしょ。
そのとき、どのくらいの力が出せるのか
試してみたい。
でも、試してみたいという気持ちだけで、
ズーッときてしまったという感じですね。
――もし作るとしたら、絵も文も?
うん。できれば両方描きたいね。
最近は全然ペンを持ってないけど、
昔はよく、落書きしてたんです。
色をつけるとイメージがくずれちゃうから、
黒いペンだけでね。
――また、どんどん描いてみれば?
僕が描きたい絵っていうのがあって、
それは、へたうまっていうか、
う~ん、ピカソのような絵なんです。
子供が描くような…だけど、すごく迫力がある。
ああいう絵って、
紙一重の部分を持ってる人か、
すごいテクニックを持ってる人でなくちゃ、
描けないと思うんです。
――大人になると、くずせなくなる。
そうそう。だから、今の僕には
描きたいけど描けない。
赤ん坊が生まれたときに、
幼稚園の子が描くようなうさぎを
描こうとしたけど、描けなかった。
左手で描いてみたりしたけど、
やっぱり違うのね。
どうしても、大人の描いたうさぎなの。
発想が違うんだろうな。















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