入院3日目

お産入院のすべて―2人目編


10月23日(木)入院3日目

■お尻フリフリ

 昨晩少し眠れたおかげで、ずいぶん体力が回復し、気持ちも元気になった。入院2日目からはシャワーを自由に浴びてよいそうで、午前中に久々にシャワーを浴び、すっきりしたことも良かったのかもしれない。産後3日目ということで、朝からお祝いの鯛が出たしね(←どんな体調の時でも食べ物で機嫌が左右されるヤツ)。

 でも、ヘモは相変わらず痛い。どれくらい痛いのかというと、ジッとしていられなくて、常にお尻をふっちゃうほど痛いのだ。立っていても歩いていても、フリフリフリフリ。ハタから見ればマヌケな姿だろうけど、本人にとっては笑いごとじゃない。ベッドに寝ていることもできない、それだけでも脂汗が出ちゃうほどの痛みなのだから。四つん這いの格好が比較的ラクだけど、それでもお尻はフリフリしてしまう。仕方がないので本日も痛み止めのボルタレンを2錠飲んだ。

 痛みに耐えていると、12時ごろにルンバと父がやって来た。昨日父に「明日はルンバをどこかに遊びに連れて行ってあげて」と頼んだのだが、またもやまっすぐ病院に来た様子でついムッとしてしまう。父はまず私の顔を見せてから公園に連れて行こうと思っていたらしいのだが、私の顔を見たらルンバがおとなしく出かけるはずがない。案の定、「イヤ!」と誘いに応じないルンバ。

 14時ごろ、仕事の合間に母が来てくれて、父と2人でルンバを昼食に連れ出してくれた。やれやれ、助かった。

■クールなアイツ

 パルタは午前中に沐浴を終えるとすぐに病室に来た。授乳は1時間おきくらいだが、2時間以上寝ることも。それにしても今回の母乳ときたら、自分でも感心してしまうほどよく出る。そしてパルタのよく飲むこと。おっぱいをしまう暇がありゃしない。

 座るとお尻が痛いので、今日はずーっと添い乳(添い寝をしておっぱいをあげること)。一人目の時は生まれたばかりのほにゃほにゃの赤ちゃんと同じベッドで添い寝なんて、つぶしそうだし落としそうだしで怖くてできなかったが、そこは2人目の余裕。だって添い寝したほうがよく寝るんだもの。

 授乳中は身体がポカポカ熱くなる。おっぱいをしまう暇もなく四六時中授乳しているものだから、身体は常にポカポカだ。気がつけば、あんなに辛かったヘモの痛みをあまり感じなくなっていた15時。痛みどめが効いたのかと有頂天になる。

 昼食から戻ったルンバ、今日は病室に入り浸るより遊びたいらしく、待ち合い室の子ども用スペースにしょっちゅう行きたがったので病室にはあまりおらず。帰りにしても、昨日の騒動に懲りた父が17時前には帰ろうと促すと、最初は「イヤ!」とか言っていたくせに急にその気になり、私に「バイバイ」も言わずにサッサと部屋を出て帰ってしまった。なんなの、その一転したクールぶりは。

 しかしおかげでずいぶんと身体を休めることができて助かった。

■天使のくれた時間

 夕方、夫から電話があった。
 なんでも昨日の私の話を聞き、ルンバが淋しがっているだろうと電話をしたら、ほんの少し話をしただけですぐに電話を切りたがるというツレナイ態度だったらしい。「なんか話が違うじゃん」と。

 「今日は病院でもクールだったんだよ~」と話すと、夫も安心した様子。「いまの状況に少し慣れてきたのかもね。あさって退院だし、なんとかなりそうかな」と話し、電話を切った。

 昼間はよく寝ていたパルタは、夜はあまり続けて寝ず、1時間前後で授乳だわ、時には1時間おっぱいを吸い続けるわで大忙し。あんまりたくさん母乳が出るので、「夜もできるだけ同室にして赤ちゃんに飲んでもらったほうが良さそうですね」と看護師さんに言われ、そうしていたのである。さらに今日も1時間おきにトイレに行きたくなる私、パルタのお世話とトイレとで動き回っているうちに、気が付けばヘモの痛みが復活していた。嗚呼、天使のくれた時間は過ぎ去ってしまった。こんなことなら痛みのないうちにもっと寝ておくんだった。後悔先に立たず。

 結局はヘモ痛&授乳のダブル攻撃で、今宵も眠れぬ夜となってしまった。噂では眠れないほど痛いという経産婦の後腹、母乳をしょっちゅう吸わせているので子宮収縮が盛んなはずの私は本当は結構痛いのかもしれないが、ヘモがあまりに痛いので全然わからない。いいんだか悪いんだか。それにしてもこの乳の巨大化ぶり、見た目がコワイ…。

 朝7時前。ついに疲れ果てて新生児室にパルタを預け、ベッドに倒れ込むように眠りについた私だった。

■悪魔のイタズラ

 ところでこの夜、昨日の「トイレ実況中継事件」に続き、事件があった。

 深夜0時、トイレにて用を足していたら、どこからかピピピピ…と電子音が聞こえてきた。はて何の音だろう?と思いつつ部屋に向かうと、次第に大きくなる電子音。イヤ~な予感がする。部屋のトビラを開くと予感的中、私の部屋の目覚まし時計が鳴り響いていたのだった!

 ル、ルンバ~~~~~~~ッ!!!!!!!

 どうやら知らぬ間に、ルンバが目覚ましをセットしていったようなのである。よりによってこんな夜中、しかも部屋を空けた絶妙のタイミングで鳴るなんて。迷惑きわまりないじゃないかああ~。心の中で同じフロアの方々に謝り倒した夜であった。


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