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2010.12.08
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テーマ: 読書(10136)
カテゴリ:


ポルトガルに魅せられたイタリア人作家のタブッキが、ある夏の日々に過ごしたアソーレス諸島での記憶から生まれたという。
読書しながら浮遊して、幻想の中で、アソーレスを旅している気分になる。
充足感のある豊饒な旅。『インド夜想曲』でもそうだった。

舞台となったアソーレス諸島は、ポルトガル沖、約1000kmの大西洋上に浮かぶ九つの島だ。
この地を舞台に、書簡、捕鯨の航海記、情緒ある恋物語などが、詩的に 断片 的に綴られていく。巻尾には大昔の地図と補注、遊び心でクジラによる<あとがき>まである。

隠喩と象徴の可能性を極限まで押しすすめたという文章の、摩訶不思議なる魅惑の世界は、わたしにははじめての読書感覚で大好きになってしまった。ダブッキの著作は、これからもっと読んでいこう。


 ここで描かれる捕鯨行のドラマティックな記述を、自然保護団体やらシーシェパードのみなさんならどう感じるんだろう。『白鯨』などにも、浪漫はわかないのかしら。



(あらすじ)ポルトガル沖合はるか遠方の、アソーレス諸島に繰り拡げられる、クジラと難破船と愛の物語―。幻想味が絶妙の鬼才が、その実験的小説作法を極限にまで押しすすめ、織りあげた、詩的で象徴性豊かな小品集。





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Last updated  2010.12.09 22:41:32
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