片眼鏡

片眼鏡

2023.12.13
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2026年は丙午。
前回の丙午の歳1966(昭和41)年生まれの135万人くらいの人が還暦を迎える。

丙午の迷信は、少なからず人々の行動を制限し、人口ピラミッドに深い谷を刻む。

丙午の前々年になると若いカップルは結婚を急ぎ、子作りを急ぐ。
既婚者や子作り急がないカップルは、丙午前年(乙巳の歳)の桃の節句を過ぎたらサンガー夫人に従って避妊開始。
丙午目前の年末には産院が駆け込み出産に沸く。
丙午の歳の正月を迎え、桜が終わるころ子作り再開。
丙午の歳が暮れ、翌年(丁未)の春を迎えると、赤子がぽこぽこ雨後の筍。

135万人以上生まれているのだからほとんどの人は迷信にとらわれなかったとも言えよう。

それでも66年の出生数は64年にくらべ35万人少ない。
それを補うように前後年の65・67年の出生数は割増。

日本人最年長であった巽フサさんは、1906年丙午の翌年、1907年(明治40年)春の産まれ。
第2子であったという。

丙午の迷信は江戸時代以来、幾多の悲劇を生み、
これを打ち破るために60年ごと「おしえ書」「さとし書」といった人民啓蒙教化書も出されたが、
なかなか無くならない。

柴望所だか柴栄望だかいう人が宋国の理宗に丙午丁未の歳は縁起が悪いと、過去の例を挙げて進言したのが1246年の丙午の歳の頃であるという。
火と火が重なるダブルファイアーの干支の連想から、丙午と丁未の歳に災害が多いという説は人口に膾炙する。
そもそも十二支を五行に配するのは無理やりだと思うのだが、それを言わないのが大人。

丙午丁未が丙午だけになり、やがて丙午生まれの「男女」に祟るという話になって、その後江戸時代の浄瑠璃作家・戯作者のおかげで「女」だけのものになり、改暦で新暦カレンダーになっても残り続けたこの呪いが、

どれだけの人がまだ信じているか知らないが、現れるならモダンに明るく現れてほしい。
低用量ピルの普及は鈍いが、国産コンドーム(ルーデサック)生産も始まっていなかった1906年の丙午に比べれば避妊法は多いし、
あまり面倒や騒動は起こらないことを願う。

2024年にブライダル業界には特需があるかもしれない。
新生児病棟や託児所や学校は2025年以降の需給調整が必要かもしれない。


迷信はなくならない。
陰陽五行星宿にもとづく迷信は、因果関係、相関関係、天文学、統計的根拠といった科学的発想からくるのだから、
科学を持ち出しても火に油だ。
迷信・反迷信の言い合いは、ラプラスの悪魔の呪縛をシュレディンガーの猫の気まぐれで打破するような、サイエンス談義のうち。
如来の掌。

















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Last updated  2023.12.13 15:12:04
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