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自殺しようとした理由を私が語った後、
「あんた、おとうちゃんとあたしの計画に、一枚噛んでみない?」
と持ちかけられたのは、【銀行から金を騙し取ること】だった。


表題作他5編。
ついつい、またしても短編を読んでしまいました。
この人の時代物も興味あるし、最近の長編も読みたいと思っているのだが・・・
それにしても流石の水準の高さです。ただちょっとインパクトには欠けるかな。
それでも読めば読むほど味わいが出てくるような気がします。

このなかでは『ドルネシアにようこそ』がいいです。
故郷から出てきて、東京で【速記】を勉強している伸治。
毎週、六本木駅の伝言板に「ドルネシアで待つ」とのみ書き記す。
ドルネシアとは自分と無縁の華やかなディスコの名前。

しかし、ある日伝言には返事が書いてあった・・・

宮部さんも速記記者だったようで、思い入れも深い作品なのでは。
(そういえば、小学生の頃お世話になった叔母もやってたなぁ、と思い出しました。)
【東京】に対しての眼差し、ひたむきな主人公の姿勢。
そして何かホッとさせるラスト。いいです。

『返事はいらない』も表題作だけあって面白い。
刑事と名のる男が登場する冒頭シーンなど、構成も巧いです。
別れ話で「何がいけないの?」と問いかけ、「君が重荷になってきた」と言われる主人公。
ちょっと都合の良すぎる結末ではありますが、こういう温かさもOKでしょう。

他にも、少年が主人公の『聞こえていますか』と『私はついてない』(後者題名イマイチ)。
そして『火車』の原型?『裏切らないで』。

(代表作と言われる『火車』は、実はあまり印象に残っていない。『龍は眠る』とかのほうが好き。)

やはり、他の作品も益々読みたくなってしまいます(笑)

『返事はいらない』 宮部みゆき 新潮文庫(平成6年12月発行) 





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最終更新日  2005年01月22日 21時25分07秒
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