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最近忘れられていたかのような感のある「悪性中皮種「と呼ばれる肺の腫瘍。
原因は、断熱材にたくさん使われていた「アスベスト」。
単なる塵埃ではなくて、肺組織に突き刺さるアスベストの恐ろしさは、曝露後20年~50年経って悪性中皮種という形で現れます。全国のアスベスト工場で働いていた人達が老年に至る今日、悪性中皮種を発症してなくなられる方が増えつつあります。
その病態は深刻且つ迅速で、なかなかいい治療法もないのが現実です。
アスベストはすでにほとんど使われなくなってきていますが、潜伏期が長いことから、日本での発症ピークはこれから10~20年後ではないかと考えられています。
この「悪性中皮種」の診断を補助する検査薬の臨床開発に関わったことがあります。
岡山労災病院の岸本卓巳先生や兵庫医科大学の中野孝司先生にお話をうかがっているとやるせない気持ちになったことを思い出します。
「診断しても助からない病気を診断することにどれほどの価値があるのか...」
「しかし、診断により悪性中皮種でないと判明すれば、その肺疾患にはいくつもの治療法が選択できる。だから、できるだけ早期に悪性中皮腫との鑑別診断することが必要となる...」
本人だけでなく家族までもが、いたたまれないほどの苦しみを味わうであろう悪性中皮種と戦うひっつの手段として役立って欲しいものだと願う。
可溶性メソテリン関連タンパク質(SMRP)の開発は、私の職業人生で2つ目のピカ新製品でした。(ひとつめの、B型肝炎マーカーのHBcrAg,B型肝炎ウイルス関連抗原も絶賛販売中)