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昔、放射性医薬品の開発に携わっていた時期がある。
胸ポケットに線量計をさして毎月被爆量を測っていた。
幸い規定以上の被爆をしたことはなかったが、なんとなく怖いなと思っていた。
遺伝子が傷つくといっても実感がわかないが、寿命が縮むということだと感じていた。
今回の地震に伴う原発事故は設計が甘かったと言われているが、東京にまで影響が出るとは思ってもいなかったはずだ。
まあ、「東電社員が被爆してしまったら保障をすればいい」と言う程度の考えだったのだろう。
企業と言うのは、社員を将棋の駒のように考えているところが多いから、その程度のリスクは想定していたに違いない。
しかし、今回は施設の外に放射能が漏れてしまったために、東電はさじを投げている。
明らかに想定外であった。
原子力発電の開発や稼動において、想定外があってはならない。
いかなる事態であっても想定されている必要がある。
東電の言い分は、原発開発コストを抑えるために、想定するリスクを小さく見積もらざるを得なかったので想定以上の現実にはお手上げだったということのようだ。
つまり、絶対に安全な原発はコストが掛かりすぎて商業的には成り立たないと言っているのだ。
原子力発電所は危険か?
理屈で考えれば、安全な原発は作れる。
しかし、電力会社は安全な原発は作らない。(作れないわけではない)
そんな、リスクを背負ったものとして原発を受け入れるべきなのだと思う。