米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(21)が、MLBドラフト8巡目で指名を受けたマイアミ・マーリンズへの入団を決めたことが15日、関係者への取材で分かった。昨年プロ野球ソフトバンクホークスからドラフト1位指名を受けていたが、幼少期からの夢だった米国でメジャーを目指す道を選んだ。今週末にも本人が正式に表明する見込みだ。なお契約締結の期限は7月27日となっている。
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■ ソフトバンクのドラ1を蹴ってでも追いかけた夢
昨秋のドラフトで、ソフトバンクは佐々木に背番号「1」を提示し、柳田悠岐、周東佑京、栗原陵矢、今宮健太らと本拠地視察も行うなど、熱烈なアプローチを続けてきた。日本球界が誇る強豪球団のドラフト1位指名という「確かな道」よりも、不確実性の高いMLBへの挑戦を選んだ決断は、佐々木の強い意志を示している。
スポーツナビは「ソフトバンクかマーリンズか。熟考の末、下したのはかねてから憧れていたメジャーという舞台への挑戦だった」と伝えており、各所に筋を通した上での決断だったという。
■ 花巻東から世界へ:大谷・菊池の背中を追う
佐々木は岩手・花巻東高校出身。ドジャース・大谷翔平、エンゼルス・菊池雄星と同じ名門校の後輩にあたる。高校3年時もドラフト1位指名の有力候補とされていたが、プロ志望届を出さず米国への進学を選択。スタンフォード大学という最高峰の学術・スポーツ環境で2年間を過ごした。
1年目の昨季は54試合で7本塁打を記録。2年目の今季はさらに成長を遂げ、54試合で16本塁打と約3試合に1本のペースでアーチを量産。6月にはMLBドラフト候補がパフォーマンスを披露する「ドラフトコンバイン」に参加し、持ち味のパワーをアピール。評価を急上昇させた。
■ ドラフト8巡目・契約金相場は約3800万円
マーリンズによる指名はドラフト8巡目235位。契約金の相場は約30万ドル(約3800万円)とされており、ソフトバンクが提示したドラフト1位の上限(1億円以上)と比べると大幅に低い数字だ。しかしMLBドラフトの構造上、指名前に球団と代理人の間で事前に話がまとまっており、指名そのものは2〜3分という短時間で決まる。8巡目という順位も、当初から話し合いの上で決まっていたものだ。
■ 佐々木麟太郎のプロフィール
2004年11月3日生まれ、岩手県奥州市出身の21歳。父・洋さんは花巻東高校の監督として知られる。本塁打を量産するための「フライボール革命」を幼少期から実践し、日本では異端とされていたアッパースイングを磨き続けてきた。「目標は世界で活躍できるような選手」と語る強打の内野手で、1塁・DHが主戦場となる見込みだ。
■ 筆者の眼:21歳の決断が持つ意味
佐々木麟太郎という選手の歩みは、始まりから一貫していた。
高校時代からの「逆張り」:日本の指導現場ではたたきつけて低い打球を打つスタイルが主流だった時代に、フライを打って長打を狙う米国式を追求。その姿勢が花巻東での全国区の評価につながった。スタンフォード大への進学もその延長線上にある「逆張り」だ。
マーリンズという船出:マーリンズはMLBでも再建中のクラブだが、だからこそ若い選手が早期に機会を得やすい環境でもある。マイナーリーグから着実にステップアップし、いつの日かメジャーの舞台で「世界で活躍できる選手」という言葉を証明する日が来ることを期待したい。
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