米スポーツ専門メディア『The Athletic』が28日に報じた。アヤックスとの契約を満了しフリーエージェントとなっていた日本代表DF冨安健洋(27)が、クリスタル・パレスのプレシーズン遠征地イタリア・コモに帯同し、チームのトレーニングに参加していることが明らかになった。今週後半に行われるコモ・カップの親善試合に出場する可能性もあるという。
現地時間28日に行われたグループステージのRCランス戦ではベンチ入りを果たしており、正式契約に向けた動きの一環として高度なトレーニング環境が提供されている状況だ。
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■ セリエA路線から急転換:ヴェネツィア破談でプレミアへ
冨安の去就を巡っては今夏、ヴェネツィア・サッスオーロ・トリノとのセリエA復帰を巡る動きが伝えられてきた。ヴェネツィアはEU圏外枠の2枠がナイジェリア人選手らで埋まり、冨安獲得が消滅した。トリノは「具体的な関心を示している」とイタリアメディアが伝えたが、EU圏外選手枠の問題を検討中として現時点では「まだ何も決まっていない」としていた。
そこへ急浮上したのがクリスタル・パレスだ。冨安本人はプレミアリーグ復帰への強い意欲を示しており、「厳しいところに自分を置かないといけない」と語っていた。そのプレミアへの強い意志が、今回のクリスタル・パレスへのテスト参加という形に繋がった。
■ ラクロワのチェルシー移籍が生んだ「空き椅子」
クリスタル・パレスは主力CBマクサンス・ラクロワのチェルシー移籍が秒読みとなっており、CB陣の補強が急務となっていた。ここまでの新戦力はフリーで獲得したCBオスカル・ミンゲサのみにとどまっており、移籍金が発生しないフリーエージェントの冨安獲得はクラブの財政面でも好条件だ。
冨安はセンターバックと右サイドバックの両方をこなせるユーティリティ性が魅力で、CB陣の層を厚くするという観点からも冨安の獲得は理にかなっている。
■ 鎌田大地との「夢の日本人コンビ」実現なるか
もし正式契約に至れば、日本代表MF鎌田大地との共演が実現する。鎌田は今夏クリスタル・パレスとの契約を2027年まで延長しており、プレミアリーグで同じユニフォームを着る可能性が高まっている。
現地のクリスタル・パレスサポーターからは「鎌田が勧めたのかも」「フィットネスが足りないのでは」と賛否の声が上がりつつも、歓迎ムードが広がっている。
■ 筆者の眼:テスト参加という「正直な向き合い方」
今回の動きで注目すべきは、正式オファーを待つのではなくテスト参加という形で自らを売り込んでいるという事実だ。
「厳しいところに」という言葉の実践:アーセナル退団、半年間の無所属、アヤックスでの限られた出場機会。それでも「厳しいところに自分を置かないといけない」と語った冨安が、フリーエージェントという立場を活かしてプレミアへの道を自ら切り開こうとしている姿勢は、プロとして真摯だ。
アーセナルの古巣、今度はロンドンの新天地へ:アーセナルでプレミアリーグに4シーズン在籍した経験は、クリスタル・パレスでの即戦力性を裏付ける。ピエール・サージュ新監督が冨安の守備能力と多様性をどう評価するか。今週後半の親善試合でのパフォーマンスが、正式契約への最大の鍵となる。
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