Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2006/09/18
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 3連休の1日、「近場でどこかへ日帰りの旅でも」と思い立って、連れ合いと一緒に近江の国、滋賀県の彦根へ出かけた。彦根城本丸への道

 彦根はご存じ井伊家35万石の城下町。井伊家と言えば、13代藩主であり、後に幕末に江戸幕府の大老となった井伊直弼の存在で有名だ。

 そして、今も残る彦根城天守閣は、姫路城、犬山城、松本城とともに「国宝四城」として知られている( 写真左 =表門から天守へ続く道は結構きつい坂道)。

 彦根城は、初代藩主井伊直政により慶長6年(1601)に築城されて以来、一度も国替えも合戦もなかったため、江戸初期の城の姿をよく伝えている。連れ合いは小学生の頃、親に連れられて一度来たらしいが、僕はまったくの初めて。

 印象としては、小高い山の上にある本丸(天守閣)に続く道や、周辺の城門、櫓などの雰囲気は何となく姫路城に似ている。彦根城・天守閣うっそうとした森に囲まれた城内は、とても涼しくて気持ちがいい。

 4層の天守閣= 写真右 =も、姫路城を一回り小さくしたような感じ。ただし、内部の階段は姫路城に比べるとめちゃくちゃ急で( 写真左下

 もっとも、天守閣はあくまで権勢(治世)のシンボルであり、生活の場ではない。藩主は普段は山の麓の表屋敷で生活していたそうな。

 最上階から西を望むと、遠く琵琶湖も見える。城内にあった、彦根城博物館の展示で、直弼が藩主になったのは、わずか32歳の時だったということを知った。彦根城・天守閣の内部そして幕府の大老として仕え、「桜田門外の変」(1860)で攘夷派の志士に襲われ、亡くなった時ですら、まだ46歳の若さ。

 「大老」という言葉のイメージから、もっと年配かと思っていたら、意外なほどの若さ。だが考えてみれば、幕末の時代、国を動かした志士たちは、ほとんどが20~30代だった。それに比べて、現代日本の政治にはまだまだ老害がはびこっている。

 この天守の最上階から、直弼も城下を眺め、天下国家のことにあれこれと思いを馳せたのだろうかと一瞬思った。夢京橋キャッスルロード

 さて、城を後にした我々は、城のすぐそばにある本町地区( 写真右 )へ。ここは約400mの通りの両側に昔の城下町を再現し、食べ物屋さん、和菓子屋さんだけでなく、銀行やクリーニング店、ペットショップまでもが、外観はすべて白壁と黒格子、黒瓦屋根で統一されている。

 歴史的景観を現代によみがえらせた街の雰囲気はとても素晴らしいし、歩いているだけで楽しいが、「夢京橋キャッスルロード」というネーミングだけは、いただけない。もう少しましな名前にできなかったのか。アユ雑炊定食

 さて、それはともかく、昼飯。せっかく近江の国に来たからには近江牛のランチでもと思ったが、夜も肉料理を考えているということで、もう一つの選択肢。近江の国は「湖国」とも言う。その名物と言えば、やはり湖や川の魚である。

 という訳で、我々が選んだのは大通りに面したアユ料理の専門店「きむら」。そして、いただいたのが、アユ雑炊の定食( 写真左 )。雑炊に一夜干し1匹とお香物が付く。

たねや彦根店

 昼飯を終えて、我々は「キャッスルロード」のすぐ南隣にある「四番町スクエア」という地区へ向かう。

 ここも最近、開発・整備されたエリアだが、建物が住宅も商店も食事処もすべて「大正時代の街並み」という雰囲気で造られている( 写真右 =彦根駅までの帰途、近江八幡に本店があるお菓子の「たねや」彦根店はめちゃ賑わってました)。

 建物の外観が、大正時代を正確に再現しているのかは何とも言えないが、レトロな雰囲気であることは間違いない。それにしても、一般住宅に住む方々は、街並み統一の要請によく応じたなぁと感心する(僕なら住む家の外観を勝手に決められたくない)。Bar Thistle

 その「四番町スクエア」の一角に、Bar「Thistle(シスル)」( 写真左

 モルトの品揃えも充実し、しかも1杯600円からという嬉しい「彦根料金」だ(ちなみに「Thistle」とはスコットランドの国花であるアザミのこと)。

 この日はあまり時間がなくて、入店は断念。家に帰ってお店のHPをじっくり見ると、モルト以外の酒やフードにもこだわる、バーテンダーの心意気が伝わってくる。次回、彦根を訪ねたらぜひお邪魔してみたい。

 城下町・彦根へは大阪からJR新快速に乗れば1時間15分と、想像するよりも近い。皆さんもぜひ一度お越しください。

【Bar Thistle】 滋賀県彦根市本町1-12-12 電話0749-22-1230 午後6時~午前1時(土日は午後2時~) 水曜休(平日にはランチ営業も)

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Last updated  2006/09/18 10:17:18 AM
コメント(8) | コメントを書く


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こんばんは  
武則天  さん
井伊家の菩提寺は豪徳寺でしたよね。別名「猫寺」あそこへは行ったことがありますー。

彦根って関東からは遠い感じ。冬はツライかな。 (2006/09/18 07:48:58 PM)

武則天さんへ  
武則天さん、こんばんはー。

>井伊家の菩提寺は豪徳寺でしたよね。別名「猫寺」あそこへは行ったことがありますー。彦根って関東からは遠い感じ。冬はツライかな。

 豪徳寺は世田谷にある井伊家の菩提寺ですね。地元・彦根にも菩提寺はあって、こちらは「清涼寺」と言います(今回は訪ねませんでしたが…)。直弼はお江戸で亡くなったので、豪徳寺の方に葬られているのでしょうね。いつか訪れてみたいと思います。

 関東からは、確かに彦根は遠いですね。京都駅からは新快速でわずか30分ほどの距離ですが…。冬の彦根は結構雪が積もり、寒いです。観光で訪れるなら、春か秋がいいかな…。 (2006/09/18 08:38:54 PM)

Re:ちょっといい旅 井伊さんの彦根へ/9月18日(月)(09/18)  
久里風  さん
いい連休を過ごされましたね。JRで1時間15分は手ごろな距離です。
二人だと車にしようか迷うとこですが、あちらでアルコールが入るならJRが正解でしょう。(笑)

(2006/09/19 09:02:38 AM)

Re:ちょっといい旅 井伊さんの彦根へ/9月18日(月)(09/18)  
あー・・同感です・・・。
せっかく歴史的景観にしてるのになんで横文字使うねん!
日本語のかっこいい名前で良いじゃない、て思いますよねぇ。

遠方の方なら、ついでに長浜にも寄って1泊2日なんかが素敵ですね。帰りに近江八幡かな?
(2006/09/19 02:05:39 PM)

Re:ちょっといい旅 井伊さんの彦根へ/9月18日(月)(09/18)  
あとむ さん
こんばんは
彦根に行ってこられたのですね。
彦根には知り合いの会社があって(洋食器、グラスの輸入、製造 並びに恐竜のフィギュアの製造、ダーツの輸入、製造等・・・何という支離滅裂な会社!)一度遊びに来てください、と お誘いをうけていたのです。
とてもお洒落な街になっているんですね、ぜひ近いうちに訪れたいとおもいます。
旅レポートとても参考になりました。
おやすみなさい。 (2006/09/19 10:09:23 PM)

久里風さんへ  
 久里風さん、こんばんはー。

>いい連休を過ごされましたね。JRで1時間15分は手ごろな距離です。二人だと車にしようか迷うとこですが、あちらでアルコールが入るならJRが正解でしょう。(笑)

 夫婦ともアルコール好きなので、行楽には基本的に車では絶対行きません(笑)

 連休の彦根城は、海外からの観光客(欧米、台湾、韓国、フィリピンなど)が結構多かったのが意外でした。お城っていうのは、海外の人も興味深いのでしょうね。 (2006/09/20 12:14:13 AM)

やぷー2001さんへ  
 やぷー2001さん、こんばんはー。

>あー・・同感です・・・。せっかく歴史的景観にしてるのになんで横文字使うねん! 日本語のかっこいい名前で良いじゃない、て思いますよねぇ。遠方の方なら、ついでに長浜にも寄って1泊2日なんかが素敵ですね。帰りに近江八幡かな?

 そうですね。素敵な日本語でのネーミングがいくらでも出来たと思うのに、役人の発想なのでしょうか。情けないですね。
 彦根の周辺は、おっしゃる通り、長浜、近江八幡、安土など素敵な観光地がいくつもあるので、泊まりがけで周遊するのもいいかもしれませんね。 (2006/09/20 12:18:03 AM)

あとむこばるとさんへ  
 あとむこばるとさん、こんばんはー。

>彦根に行ってこられたのですね。彦根には知り合いの会社があって(洋食器、グラスの輸入、製造 並びに恐竜のフィギュアの製造、ダーツの輸入、製造等・・・何という支離滅裂な会社!)一度遊びに来てください、と お誘いをうけていたのです。とてもお洒落な街になっているんですね、ぜひ近いうちに訪れたいとおもいます。

 何という面白い会社でしょうか! 何でも取り扱ってるんですね。彦根は結構、おしゃれな街に変貌しつつあるようです。食べ物も美味しいものがいろいろあるし、一見の価値のある場所だと思いますので、ぜひ一度のんびりと訪れてみてください。 (2006/09/20 12:21:59 AM)

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