いねねの趣味三昧(昆虫・野鳥・古寺巡り・読書・木工・語学など)

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2021.04.14
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カテゴリ: 万葉集の野鳥たち
​次は第509首です。丹比真人笠麻呂(

「臣の女の 櫛笥に乗れる 鏡なす 御津の浜辺に さにつらふ 紐解き放けず 我妹子に 恋ひつつをれば 明け晩れの 朝霧ごもり  鳴く鶴の  音のみし泣かゆ 我が恋ふる 千重に一重も 慰もる 心もありやと 家のあたり 我が立ち見れば 青旗の 葛城山に たなびける 白雲隠る 天さがる 鄙の国辺に 直向かふ 淡路を過ぎ 粟島を 背がひに見つつ 朝なぎに 水手の声呼び 夕なぎに 梶の音しつつ 波の上を い行きさぐくみ 岩の間を い行きもとほり 稲日つま 浦廻を過ぎて  鳥じもの  なづさひ行けば 家の島 荒磯の上に うちなびき しじに生ひたる なのりそが などかも妹に 告らず来にけむ」  

宮使えの美しい女の櫛箱に乗っている鏡、・・・妻を恋い慕っていると、夜明け方の薄暗い朝霧の中に 鳴く鶴の ように声を挙げて泣けてくる。・・・稲日つまの浦の周辺を過ぎて、( 鳥じもの )難渋して進んでいくと・・・どうして私は妻に大事な別れを告げずに来てしまったのだろうか。と歌っています。御津の浜辺は難波の浜で、難波から船出する時に、大和の妻の家の方をみて詠んだようです。

出てくる鳥は二か所(下線部)で「鳴く鶴の」と「鳥じもの」です。「鳴く鶴」は鶴のように泣いていると比喩として使われています。「鳥じもの」は「朝立ち」にかかる枕詞です。





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Last updated  2021.04.14 13:58:47
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