いねねの趣味三昧(昆虫・野鳥・古寺巡り・読書・木工・語学など)

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2022.10.26
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カテゴリ: 万葉集の花たち
​次は第3885首です。 吉事を招くため歌舞し祝言を献ずる巡游する芸能者(乞食者)が、生け捕った鹿のために痛みを述べて作った歌です。

「いとこ 汝背の君 居り居りて 物にい行くとは 韓国の 虎といふ神を 生け捕りに 八つ捕り持ち来 その皮を 畳に刺し 八重畳 平群の山に 四月と 五月との間に 薬狩 仕ふる時に あしひきの この片山に 二つ立つ 櫟が本に 梓弓 八つ手挟み ひめ鏑 八つ手挟み 鹿待つと 我がをる時に さ雄鹿の 来立ち嘆かく たちまちに 我は死ぬべし 大君に 我は仕へむ 我が角は み笠のはやし 我が耳は み墨壺 我が目らは ますみの鏡 我が爪は み弓の弓弭 我が毛らは み筆はやし 我が皮は み箱の皮に 我が肉は み膾はやし 我が肝も み膾はやし 我がみげは み塩のはやし 老いはてぬ 我が身一つに  七重花咲く 八重花咲くと  申しはやさね 申しはやさね」  

※_いとしい人、我が背の君が、ずっと家に居たままで、どこかへ行くというのは辛いという韓国の虎という神を、生け捕りで八頭捕らえて来て、その皮を畳に縫って作り、(八重畳)平群の山に、四月と五月の間に薬狩にお仕えする時に、(あしひきの)この片山に、二本立つ櫟(イチイ)の木の下に、梓弓を八張手に持ち、ひめ
鏑の矢を八本手に持って、鹿を待つために私がいる時に、牡鹿が来て立ったままち嘆いて言うことには、たちまち私は死んでしまうでしょう。大君に私はお仕えいたしましょう。私の角は御笠の飾り、私の耳は御墨壺、私の目は澄んだ鏡、私の爪は御弓の弓弭、私の毛は御筆の料、私の皮は御箱の皮に、私の肉は御膾の材料、私の肝も御膾の材料、私の胃は御塩辛の材料に、老い果てた私の身一つに、七重にも花が咲く、八重にも花が咲くと、申し上げて誉めそやして下さい。 申し上げて誉めそやして下さい。と歌っています。





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Last updated  2022.10.26 07:24:29
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