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2010.07.28
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カテゴリ: 科学と教育

小さな政府の成長戦略に異論 つづき

子供手当は全学、貯蓄にまわしましょう

根拠は今後10年以内に起こりそうな、国公立大学の超大幅学費値上げ、です。そういう方向にこの国が舵を霧始めた、という予兆があります。

昨日も議論しましたが、「小さな政府」政策による高等教育・大学教育の規模の縮小や質の低下に大きく懸念を持っています。

現在の民主党政策は、社会保障比の自然増をそのまま他の政策的経費の切り詰めで賄おうとしているため、このままでは来年から即座に多くの国公立大学が破綻をしはじめます。それを回避するためのひとつの方法論は「国公立大学の学費の値上げ」であります。一部の日本の識者、経済団体などが大好きな、「アメリカ」の高等教育制度、大学教育制度の日本での適用という大義名分のもと、その教育の質から考えればなかなかのCPを誇っていた日本の国公立大学の学費は、早晩、米国なみとなることが懸念されます(もちろん、そうならないでほしいのですが!)ちなみに、 東北大学は来年度授業料を75万円にしないとやっていけない、という悲鳴をあげています

さて、それでは米国ハーバード大学の授業料なみに、日本の一ツ橋や東大・京大が授業料を引き上げるということについてシミュレーションしてみましょう。すぐにはそのレベルにはあがりませんが、10年後にはきっとそうなっている、というつもりで。昨日も紹介しましたが、年間38000ドルの費用がかかる国立・州立大学をモデルにすることにします。

そうすると、2020年に某国立大学に入学したZくんは、卒業するまでに350万円x4年間=1400万円かかります。現行制度の授業料53万円から考えると、差額は1188万円です。

Zくんはいま8歳。15歳までは子供手当がもらえます。財源はこれ以上増えそうにないので月13000円。全部貯蓄にまわしましょう。年間156,000円x8年間、124万円。

高校も無償化ですね。授業料を払ったつもりになって、きっちり貯蓄しましょう。12万円x3年間、36万円。
両方たしても160万円ですね。 上記の差額分を考えて、1028万円分赤字です!

ようするにそういうことなのです。

子供手当と高校無償化で、いま8歳の子供が高校卒業までに受給されるはず、の総額160万円を4で割ると40万円、現在の国公立大学の 年間授業料が93万円に引き上げられるような制度改正 がおこれば、それだけでこの分の差額はふっ飛んでしまいます。もし、お子さんがいまの年齢の時点でとんでもないアホアホではなく、これからがんばれば地方国立大学にはなんとかひっかかりそう、というレベルならば、自衛のためにも 子供手当は全部貯蓄にまわしましょう。

「小さな政府」政策をなんとなく支持しているサラリーマン世帯は、自分の子どもたちにどんな高等教育をうけさせられるのか、はたして想定していたでしょうか? 「小さな政府」ということは、「頼れるのは自分の収入と貯蓄だけ」ということなのですが。 若い世代、現在の働き盛り世代、子育て世代の負担は、いまの政策では増える一方のような気がします。

しかし、誰か議論をリードする人達のなかに「グローバリゼーション大好き」「アメリカの大学教育マンセー」の人がいて影響力を持っていたとしたら、国立大学の授業料の値上げ議論はすぐ出てきてしまいます。なぜなら、米国と比較すれば、 日本の国立大学の授業料の値上げ余地は300万円くらい、あるから です。

なんでもかんでも米国と比較して、それを良しとするような思考停止は、いいかげんもうやめよーよー。

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最終更新日  2010.08.03 16:22:13 コメントを書く
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