さくら咲く

さくら咲く

34週 羊水増加



私のお腹は、羊水が増えて、どんどん大きくなっていきました。

胸の直ぐ下から半円を描くように膨れていました。

体を傾けて寝ると羊水が胸の下に押し寄せてくる。

それは飛び上がるほどの激痛でした。

それなので、日に日にベットを高く起こし、寝るようになっていました。

最後には少し体が傾いてるだけでも痛むようになり、

ベットに付いてるテーブルにうつ伏せになって、

前かがみで寝るしかなくなっていました。

この日、とうとう痛さに我慢できなくなり、

朝の4時頃にもかかわらず、ナースコールで看護婦さんを呼び、痛さを訴えました。

看護婦さんが少しでもお腹に手を触れると、もう痛くてたまらない。

「触らないで!!」

あまりの痛さに必死になって看護師さんに叫んでしまいました。


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朝8時、主治医の先生が私のところに来てくれました。

出勤して真っ先に来てくれたのだと思います。

私のお腹を見て、「羊水を抜きましょうか」と言いました。


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8月3日

ようやく翌日になって、羊水を抜く処置が始まりました。

車椅子で手術室に運ばれると、見学人も含めて

医師、看護婦さん達が10人近く居ました。

私は手術台に乗り、お腹を出しました。

看護師さんが私のお腹を見て「はぁ」と声を漏らすのが聞こえました。

「双子ちゃんを妊娠してるみたいね・・・」

その看護師さんがポツリと言いました。


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羊水を抜く処置は、お腹に麻酔をかけてから、

針で細い管を通し、それを通して少しずつ抜いていくというものでした。

超音波で見ながら、お腹の子に当たらないよう、注意深く行われました。

子供は沢山の羊水の中でグルグル動き回ります。

何度かやり直しをしました。

その度に麻酔を注射し、管の挿入をします。

針が子宮を通る瞬間はとても痛かったけれど、

ひたすら我慢しました。

そして、無事、管が通され、羊水が流れ始めました。

2リットル抜く予定でしたが、2、3時間かかると言われていました。

手術室に私一人残されました。

管が入っている部分がととても痛くて、あまり動かないようにじっとしていました。

「こんな痛み、どうってことない」

自分に言い聞かせて、ひたすら時間が経つのを待ちました。

暫くして先生が来ました。

「旦那さんが来てますよ」

それを聞いた途端、驚きと嬉しさで涙が溢れ出てきました。

いつものスーツ姿で手術室に入ってくる旦那の顔を見た瞬間、

ホッとして気が抜けました。

旦那は私の抜き取られていく羊水を見て、

「おしっこみたいやな~」

と言っていました。

お昼休みを抜けてきてくれたので、少しの間しか話せませんでしたが、

それでも随分元気を貰えました。

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2リットル抜く予定だったのが、途中で流れが止まってしまい、

結局1.5リットルになってしまいました。

それでもお腹が少し引っ込んだのを感じました。

「手術予定日まで持ちこたえられる」と思いました。

その晩、久しぶりに横になって、ぐっすり眠ることが出来ました。

夜中に様子を見に来てくれた看護師さんも

「~さんが横になって寝ている姿を見られて嬉しいわ」

と言ってくれました。

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