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2006年の読了本(11月)

2006年の読了本

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*11月*
「夜の朝顔」豊島ミホ(集英社)(2006.11.2読了)
主人公のセンリの小学一年から六年までを描いた連作集。小学校の六年間って一番成長する時期なんじゃないかな~一年生ってまだまだ子どもだけど、六年生にもなると淡い恋心も芽生えて大人に一歩近づいてるって感じだし。 ゆっくりと時間をかけて階段を一歩ずつ上るように成長していく様子がとってもステキ。女の子にしかわからない細かい感情まで描かれていてすごいですね。自分の小学生の頃って・・・ほとんど覚えていなんだけど。著者の豊島さんは一年生から六年生までの遠足の行き先やそのときの様子、林間学校、修学旅行まで全部記憶あるんですね~これもすっごい!
「てのひらの中の宇宙」川端裕人(角川書店)(2006.11.4読了)
ミライとアスカの二人の子どもたちと暮らすお父さんが主人公。妻はガンが再発し、入院した。子どもたちにどのように生と死を伝えていけばいいのか?川や池など自分たちの身近に存在する生態系から宇宙規模の話まで、子どものなぜ?に懸命に答えるお父さん。子どもたちのキラキラしたまなざしにきっとお母さんも懸命に生きようとしているはず。久しぶりに胸がきゅーっとなるいい話でした。
「やさしいたのしいこどものおやつ」野口真紀(エクスナレッジ)(2006.11.6読了)
こどもと一緒に作るおやつ、こどもと一緒に食べるおやつ。一緒に作るのは難しいけれど、簡単に楽しくできることなら任せてもいいかも。お医者さんからみたおやつのポイントや伊藤まさこさんちのおやつなど内容も盛りだくさん。
「STAR SALAD (星の玉子さま+2) 」森博嗣(文芸春秋)(2006.11.7読了)
「STAR EGG」に続く、描きおろし絵本の第2弾。第二弾発売と聞いて早速手に入れちゃいましたよ。SALADというだけあっていろんな野菜の星が出てきます。この絵本の見方は第一弾を見た方はご存知かと思いますが、自分の見たい方向から勝手気ままに見ていろんなことを感じればいいのです。玉子さんとジュペリはいろんな星に行き、いろんなことを感じ、また戻っていく。 何となく自分探しにも似ていますね。
「下北サンデーズ」石田衣良(幻冬舎)(2006.11.13読了)
実はTVドラマをあまり見ていない。なのでドラマと原作がどう違うのか?はたまた同じなのかはわからないが。大学生になったばかりの里中ゆいかは劇団「下北サンデーズ」に入団。その小劇団とゆいかの成長を描いたお話。 「下北サンデーズ」の飛躍的な人気の出方にちょっとついていけないかもしれませんが、全体的にはドタバタと面白くなっています。きっとドラマの方がもっと詳細に描かれているのかな!?
「パリよ、こんにちは」林真理子・椎名誠・盛田隆二・松本侑子・狗飼恭子・唯川恵(角川書店)(2006.11.14読了)
パリにまつわる6つの物語。 
「KIZAEMON」林真理子・・・山形の三代続く醸造元がパリにオープンした日本料理店「KIZAEMON」。そのオーナーシェフ祐一と、高級ブティックに勤める由利の恋。
「パリの裸の王様」椎名誠・・・初めての海外出張はパリ。そのパリに出店したデパートの取材に出かけて・・・
「心はいつもそばにいる」盛田隆二・・・アメリにあこがれている11歳のしおり。パリ旅行中に親の目を盗んで大冒険。道中で知り合ったモロッコ人のタクシードライバーのサイードには突如、日本に帰ってしまった妻がいた。
「夜ごとの美女」松本侑子・・・セーヌ川に毎夜現れる美女。彼女に心を寄せる学生マルタン。40年後、マルタンが知った意外な結末とは。
「東京がパリになる日」狗飼恭子・・・年下の彼はパリに行きたいと言った。楽しいパリ旅行になるはずだったのに・・・
「婚前」唯川恵・・・新婚旅行のパリを目前にし、新居の郵便受けに一本のビデオテープが投げ込まれた。はたしてそのテープの中身は・・・
いろんな作家の作品が一度に読めるのはいつも思うが、大変お徳だと思う。しかもこれだけ色の違う作品が読めるのだから。どれも面白かったし、ただの幸せやただの不幸で終わらないところが面白い。
「逃亡くそたわけ」絲山秋子(中央公論新社)(2006.11.15読了)
精神病院の入院患者である花ちゃんは鬱病で休職中のなごやんと逃避行中。 九州を南下する珍道中であるが、花ちゃんが博多弁なのに対し、なごやんは頑なに標準語を貫く。とにかく面白い。なごやん所有のマツダ・ルーチェって・・・ものすごい年代もの?しかもなごやんって名古屋人であることを隠していた。文中にこのなごやんの出身地が名古屋市名東区極楽ってあるが、この地名は本当にある。しかもそこに行ったことありな私である。(さすが名古屋出身)名古屋弁は無意識に出る。かくしてなごやんもそうなのである。この博多弁をまくし立てる躁うつ病の花ちゃんとなごやんは恋人でもなんでもない。ただ、病院の中庭にいたところを花ちゃんにつかまっただけなのだ。この逃亡のはてに何があるのか?とにかくテンポがよくてあっという間に読めるとっても楽しい小説である。
「とるこ日記 ”ダメ人間”作家トリオの脱力旅行記」定金伸治・乙一・松原真琴(集英社)(2006.11.17読了)
こんなダメな旅行記が今だかつてあっただろうか?ぼったくられ、取られ、しかも三人三様やる気が無い。乙さん。成田でCDウォークマン買ってる場合じゃないって・・・本編の脱力もさることながらツッコミがまた面白い。 しかし、なぜにトルコに行ってしまったんだろう・・・トルコの遺跡とか有名な場所よりもパンツを電灯で乾かしていた写真とタモリさんの話がやけに頭に残った。なのでこの旅行記を読んでもちっともトルコに行きたくならない。カッパドキアなんてとっても素晴らしいし、世界遺産じゃないか~ これなら世界遺産のビデオや本を見た方が勉強になるかもしれない。 でもこの本の面白いところは旅行記として読まないこと。なのかもしれない。三人のぼやき・・・いや珍道中を面白おかしく・・・ただ、笑いながら読めばいいのだ。(と、納得する私)
「ヴィンテージ・シックス」石田衣良・角田光代・重松清・篠田節子・藤田宜永・唯川恵(講談社)(2006.11.17読了)
ワインをテーマに6人の作家が愛を描く。 「父の手」 石田衣良 「トカイ行き」 角田光代 「ひとしずく」 重松清 「天使の分け前」 篠田節子 「腕枕」 藤田宜永 「浅間情話」 唯川恵 アルコールが飲めないのでワインの美味しさもまったくわからないが、雰囲気だけ・・・ 個人的には角田光代さんの「トカイ行き」が好き。
「オリーブの海」ケヴィン・ヘンクス 代田亜香子(訳)(白水社)(2006.11.29読了)
ほとんど口をきいたことのないお友達が車に轢かれて死んだ。その少女の名は「オリーブ」。その母親から渡された一枚の紙切れ。オリーブの日記の一ページだった。何とも衝撃的な始まりで一体どんな内容なんだろう?とちょっとはらはらしたが。そこは夏の課題図書(高校生)なのでそんなにグロな内容ではなく、きちんとした内容だった。特に主人公のマーサは祖母を頼りにしており、そのやりとりがなんとも温かかったりして心がすくわれた。 大人になる前に、人の心の痛みとか苦しみ、悲しみがわかるようになると最近話題のいじめや自殺の問題も少しは救われるのではないだろうか?
 「最後の恋」阿川佐和子・角田光代・沢村凛・柴田よしき・谷村志穂・乃南アサ・松尾由美・三浦しをん(新潮社)(2006.11.30読了)
『春太の毎日』三浦しをん著  『ヒトリシズカ』谷村志穂著  『海辺食堂の姉妹』阿川佐和子著  『スケジュール』沢村凛著  『LAST LOVE』柴田よしき著  『わたしは鏡』松尾由美著  『キープ』乃南アサ著  『おかえりなさい』角田光代著 最後の恋か~すご~いベタかもしれない恋愛小説集って感じかな。 私はしをんさんのがよかったな~くくくっって一人笑ったもん。 こういうこじゃれた感じが好きです。

mitu n



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