ナグネのアジアン日記 from CHINA

ナグネのアジアン日記 from CHINA

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2006.04.16
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中国の延辺大学の大学生ソギル君に、日本について聞いてみました。

ナグネ「話は変わりますが、今度の“反日”デモについてはどう思いますか?どうして中国の人達は今、日本に対して怒っているんですか。そういえばデモが盛り上がった頃、延辺大学の学生寮の正門にも<日本入常(常任理事国入り)阻止>と書いた垂れ幕が一部の学生達によって掲げられたのを見ましたよ。もっとも大学当局の指導が入ったのか、翌日にはすぐになくなっていましたけどね。延吉でデモがあったら、私も<小泉日本総理靖国参拝阻止>の垂れ幕を掲げて一緒に行進しようかと思って楽しみにしていたのに(苦笑)、結局その垂れ幕事件だけでしたね。私が日本から来たからといって遠慮せずに言っていいですよ」

ソギル「やはり日本政府が歴史を歪曲した教科書を認めたことにみんな怒っていると思います。わが国を侵略して中国国民に対して残酷な行為をたくさんしたのにそれをなかったことにする態度が許せないし、そんな教科書では日本の学生達が正しい歴史を学べないと思います。私の周りの友達の意見もだいたいそういう感じですね」   

ナグネ「なるほど。しかし、日本の右派は今度の“反日”デモについて、中国の国内問題であると主張していますよ。急速な経済成長と裏腹に貧富の差が拡大していることに対する国民の不満が、共産党や政府に直接向かわず代償的に日本に対して向けられているだけだと。まあ、そういう風に話をすりかえるのが、いつもの彼らの常套手段なんですがね」

ソギル「それはおかしいです。今回のデモは貧しい人達でなく、幅広い広い知識を持つ学生や知識人達など経済的に困っていない市民が主体になって行っているんですよ」


 この後、『新しい歴史教科書をつくる会』が登場してきた日本の政治的背景を私が説明する中で、予想通り彼が日本の教科書検定制度自体を知らず、扶桑社の教科書が中国のように国定教科書として日本全国で使用されると誤解していたことがわかりました。それで前回の採択率の実情とこのような右翼教科書を採択させまいとする良識を持った日本人も少なくないことを説明しました。また、中国マスコミは日本について幅広い視野で具代的事実に基いて報道する姿勢を持ってほしい、何よりも事実を両国民が知らないことには感情に流されてしまうから、と私が注文をつけるとソギル君も「そうですね」と同意していました。もっとも、このような教科書を認定した点では当然日本政府に責任があること、現在の小泉政権の閣僚の多くが超タカ派・右派議員で占められているが、日本人の多くはそれを問題としていない現状についても付け加えておきましたが。


 最後の点がまさに最大の問題点であると私は思います。韓国の大手紙『ハンギョレ新聞』の<現場診断 日本の歴史認識>という記事の抜粋を紹介してみましょう。靖国神社と『つくる会』の教科書採択問題を取材した記事です。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



                          (中略)

 自民党森派に属する小泉総理にとっても靖国神社は特別な所だ。森派の源流はA級戦犯から復権した故岸信介総理だ。政治評論家の森田実氏は「森派の政治家達は戦争に対する反省がなく、露骨なアジア蔑視主義者が多い」と指摘している。小泉総理もやはり1970年に、岸総理の系譜であった故福田赳夫総理の秘書として政治の世界に入った。

                          (中略)

 北朝鮮の核開発および拉致問題に引き続き、歴史認識問題と関連した日本対韓国・中国の対立の構図が反映した社会的雰囲気、また日本外務省が最近ホ-ムペ-ジに検定制度の説明文を掲載して教科書問題の本質は検定制度に起因すると問題を糊塗しようとする動きなども、『新しい歴史教科書をつくる会』側を利することだと分析されている。

(6/16、17  翻訳/ナグネ)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

A級戦犯から復権した岸総理を源流とする自民党森派の小泉現総理が、岸総理と同じく処罰されたA級戦犯を“祀っている”靖国神社に参拝するのはむしろ当然のことなのですが、日本のマスコミはこの因果関係について韓国紙のように明快に指摘しませんね。そのような小泉総理が召集した現内閣の閣僚の顔ぶれが、国家主義的思想の持ち主ばかりであることもまた当然のことでしょう。

 例えば「創始改名は朝鮮人が望んだ」「強制連行はなかった」などと歴史を歪曲する発言を行った麻生太郎総務大臣、「従軍慰安婦には強制性はなかった」「反日的な教科書で学ぶ子どもたちが担う次世代は大丈夫か」などと発言した経歴のある中川昭一経済産業大臣、「これからの教育に、どう国家観念というものをとり入れていくかというのが今回の教育改革の課題」と発言した河村建夫文科相等々。それだけではなく、日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会、日本会議国会議員懇談会、『拉致議連』、神道政治連盟国会議員懇談会など、右派系の議員団体に所属している議員が大臣と副大臣の中に18人もいます。

 日本の内閣の人選についてはもちろん韓国、中国政府とも分析するでしょうから、こういう組閣をした時点で今度の内閣がどういう性格のものであるか相手側は十二分に意識しているわけです。もっとはっきり言うと、第二次小泉内閣が発足した時点で韓国、中国政府は不快に感じ、警戒感を持っているのです。それも当然でしょう。近隣諸国に“挑発的”と受け取られても仕方がないような偏った人選を故意にしているのですから。そして日本国民の大部分はそのような自国の現内閣の性格をほとんど意識してないのが実情ですから(小泉総理が森派に所属していると知っている人がどれだけいますか?)、“反日”デモに参加する中国の若者の感情や韓国市民の『つくる会』の教科書採択に対する憂慮について理解できないのは、むしろ当然のことかも知れません。



(あじくら/2005年7月号 中国留学リポ-ト2より) 


( *掲示板等にカキコミくださった方への返答は日記の本文内でしています )


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Last updated  2006.06.22 12:46:16


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