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2010.03.08
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辻村深月が生き生きと描く高校生の物語を読み終えた。

○ストーリー
依田と坂崎,そして数名の友人たちの始めた放課後の活動は,自殺をするはずの誰かを阻止する,というものだった。彼らはその人物と知り合いになり,毎日努力して打ち込む何かを見出させ,そして友情を芽生えさせる。だがクリスマスの数日前,事件は起きた。

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辻村作品では,過激な悲劇が起きることが多い。特に最初の2つの作品では,それが目立った。ところがこの作品で起きる一番の悲劇は,仲間の男の子が同じクラスの人に蹴られる,というレベルだ。

ヒロイン役も,過去のヒロインは本当は頭がいいのに遊び人のフリをするとか,本当は好きな人なのに別の女性を紹介するとか,何様系のキャラクターが目立ったが,不器用でマジメないい女の子だ。

ではつまらないかと言うとその逆だ。過剰な演出は影を潜め,地方都市の高校生の生活がじっくりと描かれる。主人公の依田も,ヒロイン役の坂崎あすなも,いいところも悪いところも生き生きと描かれる。

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辻村深月の心理描写が優れている,とほめる人も多いが,僕自身はこれまではあまりリアリティを感じてこなかった。だがこの作品ばっかり脱帽で,本当に引き込まれてしまった。



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さて上巻を読み終えたときに,展開が順調すぎて,何かヒッカケがあるのでは?という懸念を感じていたが,これは読んでのお楽しみだ。

その部分は個人的に楽しめたのだが,それに続くパートはさすがに反則だろう。事前にこのパートについては各所で批判されていたので漠然と知っていたが,やはり驚いてしまった。

「子どもたちは夜と遊ぶ」でもそうした反則をしていたコトになるので,これは2度目だよなあ。個人的にはゆるせる範囲だと思ったが,ホントに確信犯だ。







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Last updated  2010.03.10 23:53:37
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