なずなず

2012年10月12日
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                    二十七回の春が過ぎ

                    二十七回の熱い夏。

                    二十七回の秋が終わると

                    二十八回目の冬が来る。



                    私は野山の奥にひっそりと咲く小さなスミレが
                    人知れず二十七回花開く間に


                    私は熱い砂の上に流れ着いた貝殻を
                    二十七回なぐさめぬいたさざ波の間に



                    そしてくり返す私達のくらしの間に


                    そしてなんの疑いもなくやっぱり冬はやって来て
                    二十七回降り続ける雪の間に



                       (君は何をしてきたかなんて聞かないで)


                       (君は何をしているのなんて問わないで)



                    私はこれからだって続く繰り返しの中で
                    ただ何回となくかぞえていたい

                    ただ何回となく流れていたい。





                                  1990年/晩秋作





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Last updated  2012年10月13日 00時10分23秒
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