March 30, 2007
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カテゴリ: 指導者として


この春、進学進級の皆さん、おめでとうございます。
そして、父兄の皆様もさぞお喜びのことでしょう。
心よりお喜び申し上げます。

実は、この時期になると、
バレエの指導者としては、正直ブルーなシーズンでもあります。
なぜかというと、進学進級によって
バレエへの取り組みペースが落ちる生徒が出てくるからです。

過去の日記 でちょっと触れたことがあるのですが、


特にこれから中学に進学するお子さんの親御さんに
知っておいていただきたい予備知識のようなものです。



◇・.。*†*。.・◇・.。*†*。.・◇・.。*†*。.・◇・.。*†*。.・◇


中学から高校時代は第2次成長期を迎え、
肉体的、精神的に大きな変化が訪れる時期です。
この時期は回転や跳躍などの高度なテクニックを習得すること、
スピーディーな動きやダイナミックな動きをこなすことが
できるようになるための最適な時期です。

「バレエダンサーを目指したい」
「バリエーションやパ・ド・ドゥを踊りたい」と考える生徒にとって、
この時期にどれだけの質と量をこなせるかということに将来性がかかっています。


レッスンの量(週あたりの回数)を問う必要はありません。
けれど、ダンサーになることや
バリエーションやパ・ド・ドゥを目標にするとなると、
それに見合うだけの努力も心構えも必要です。
具体的にはそれだけの身体を作っていくために


私の経験からお伝えすると、
週にほとんど毎日のようにレッスンに参加する生徒と
週に1~2回参加する生徒では成長の度合いが格段に違っています。
体力、筋力、技術力、特に肉体的なものにおいて差異が現れます。

また、この時期の成長って1ヶ月1ヶ月の違いが大きいのです。
先月アタフタしていたことが
次の月にはケロリとできるようになってしまったりします。

16歳(高校生)以降は小学校時代、中学校時代を経て
学んだものを統合し、完成へ向かう時期でもあります。
(とはいっても、未熟な点は山のようにあります。)

この時期にレッスンを減らしたり、
やめたりすることは本当にもったいないことなんです。

そうしたことからレッスン数の確保をすることを
必ず念頭に入れて置き、学校との折り合いを考えた方が賢明と思います。

中学(高校)からは部活動に入ることがさも当然とされますが、
ここでその通りに運動部や文化部であっても活動の盛んな部へ入ってしまうと、
バレエレッスンの時間と重なってしまったり、
部活が終わってヘトヘトになった状態で
バレエレッスンに駆け込んだりという生活が始まってしまいます。

この状態は子供にとって大きな負担です。
いくら体力のあるお子さんであろうとも、
いくら何にでも興味のある活動的なお子さんであろうとも、
短期スパンならこなせても、
これが何年も続けば、どこかで無理が出てきてしまいます。
身体が持たなくなって怪我を頻発してしまったり、
無気力になってしまったり、
家庭では一見平気をよそおっているかもしれませんが、
指導者から見ると、そうした生徒には痛々しさを感じてしまいます。

そうした背景から、
一介のバレエ指導者にしか過ぎない私ではありますが、
親御さんにはお子さんをよく見てあげて欲しいと思うのです。

そして、お子さんのポテンシャル(体力、能力など)を総合的に見たうえで、
バレエを続ける意志を持っているのなら、
学校の部活動参加には片眼をつぶるくらいのスタンスを持っていただきたいと。

長きに渡り、指導者、主宰者という立場で子供達を見てきましたが、
親御さんが『学校活動に重きを置く』とお考えの場合、
お子さんはバレエとの折り合いがつかないで、
結局続かなくなるという傾向があると気づきました。
中学以降にバレエを継続することの難しさがここにあるのです。

子供の頃にバレエを習い、一旦中断し、
大人になってバレエを再開した生徒さんの談ですが、
本当は続けたかったけれど、親御さんが学校優先の考え方をしていて、
バレエとの折り合いがつかなかったからできなかった、
という方が案外と多いのです。

まぁ、その方はそれがモチベーションとなり、
大人になってうんとがんばれるわけなので、
それはそれで悪いことではないのですが、
もしも、心の片隅にでも上手になりたい思いがあるのなら、
中学高校の世代でレッスン量がこなせないことは大きな損失です。

冒頭にも触れましたが、
この時期こそが回転や跳躍などの高度なテクニックを習得すること、
スピーディーな動きやダイナミックな動きをこなすことが
できるようになるための最適な肉体の状態になります。

そして、バレエ特有の動き ターンアウト。
特に女性はこの時期に体つきがグンと変化します。
子供によっては幼少期はバレエに向いた身体(ターンアウトしやすい)であったけれど、
思春期の変化で全く違う体つきになってしまうこともあります。
そうしたタイプの子供でもコンスタントな稽古があれば、
なんとか良い方向に身体を作っていけるのですが、
その時期に稽古が減るということは、
その子供にとってのベストなターンアウトへ
到達しきれないという悲しい可能性を秘めています。

ターンアウトはバレエの要。
どんなにグルグル回れても、どんなに高いジャンプが飛べても、
ターンアウト無しではバレエの美しさとは
かけ離れたものになってしまうのです。
そこがバレエのシビアさだと感じています。


もし、お子さんがもっとバレエを上手になりたいと思っているのなら、
その声に耳を傾け、それができるようにサポートを。
それが私からの願いです。

新中学生の親御さんにはこうした考えもご参考のうえで
お子さんのバレエとの関わりを見つめていただきたいなと思った次第です。









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Last updated  April 2, 2007 08:38:07 PM
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