バーモントにて、ザ・ファッグ&フライング・ファックというゴーゴル・ボルデロの原型といえるバンドで活動した後、97年、ニューヨークへ移住。この頃から母方の姓であるハッツを名乗り始める。99年、多文化、多国籍、多民族、多言語のアーティストからなるジプシーパンクバンド、ゴーゴル・ボルデロを結成。(*バンドの活動については別項を参照)。 以来、ゴーゴル・ボルデロのフロントマンとしてカリスマ的人気を誇る一方、DJ、ロマ文化の伝道師、俳優としても目覚ましい活躍を見せている。中でもマンハッタンのブルガリアン・バーMehanataを拠点とした彼のDJ活動は、メディアでも大きく取り上げられ、今や同店は東欧文化のメッカと呼ばれるまでになった。映画界においては、イライジャ・ウッド主演の『僕の大事なコレクション』(06/リーブ・シュライバー監督)の準主役と映画音楽をつとめて脚光を浴びたほか、彼自身のルーツを辿る東欧横断の旅がドキュメンタリー“The Pied Piper of Hutzovina”(06/パヴラ・フライシャー監督)として製作されている。 また、ユージンの存在が様々なクリエイターに与える影響も計り知れない。多数の映画賞を受賞したゴラン・デュキック監督の”Wristcutters: A Love Story”(07/原作はイスラエル映画『ジェリーフィッシュ』の監督のエトガー・ケレット)には、彼をモデルにしたユージンというキャラクターが登場する。ファッション業界からの注目度も高く、08年秋冬のグッチのミラノ・コレクションでは、クリエイティヴ・ディレクターのフリーダ・ジャニーニが、インスピレーションを強く受けたアーティストとしてユージンの名を挙げている。