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2005年10月16日
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幼い頃、私はいつも亡き祖母の肘掛け椅子に凭れてTV一緒にを見るのが常でした。そして、何かといえば“質問攻め”にしていました。

「ねぇ、どうしてあのお姉さんは継ぎ接ぎの着物なの?」とお女郎さんを指差せば「貧しい所から、売られたからだよ」

「“居抜き”の鰻屋さんって何?」
「あの人が、家具もお店もそのままで買い取ったって事だよ」

「あの人、どうして小判を齧っているの?」
「金は、柔らかいからね。噛んで、確かめてるのさ」


明治生まれの祖母は、無学な女性でした。弟達の子守りに明け暮れながら自力でひらがなの50音だけは覚え「後は、新聞を読んで覚えたよ」と笑っていました。

先日、ある時代劇で武家の女性が自害した場面がありました。ところが、それが奇妙なのです。着物の裾を乱して、帯から血を流していました。

私は、祖母に尋ねた事を思い出していました。


「ああやって、これから死ぬんだよ」
「切腹とは、違うの?」
「女性は、世を去った後の“嗜み”があるんだよ。死んだ後で、裾が乱れていたら恥ずかしいからね。それから、畳を汚さない様に首を突くんだよ」

この時代劇が放映されるまでには、様々な人の手を潜り多くの目に触れた事でしょう。それなのに「(厚地の帯の上から)割腹する」不自然な死が描かれ演じられていたのです。

文化は話し受け継がれるものなのに、残念です。

それでも、もし“お茶の間”にTVがあってご家族で考えあい答えあう関係が受け継がれていたらその光景が私と同様にいつまでも心に残るのでしょうね。





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最終更新日  2005年10月16日 21時14分01秒


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