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 グレンとサラは家の中に入り、サラは二人分の食事と、温かい飲み物を出してきた。
「いま帰るのは、あぶないよ。泊まっていったら?」
 サラがミルクを飲みながら、そんなふうに言う。
「そう出来るなら、ありがたいけど、いいのか?」
 別にいいわよ。サラはあっさりとそう言った。
「あなたって、ものすごくいい人そうにみえるもん。グランディールへ行った時も思ったけど」
 言われてグレンは笑みを浮かべた。
 サラは落ち着きのない様子で、グレンに問う。
「ねえ……カイルのことなんだけど……あの子……大きく、なった?」

「リオよりも、大きい?」
 なんでそんなことを気にするのか。グレンの表情が険しくなる。サラは矢継ぎばやに聞いてきた。
「セツは……どう? もっと大きくなった?」
 グレンは怪訝に思いながら、視線を上に上げて、手を伸ばした。
「あいつは、こんぐらいになってるぞ」
 あんなに小さかったのになと、グレンは言って笑みを浮かべたが、サラはなんだか、別のことを考えているようだった。
「……じゃあ、リオは?」
 何が聞きたいんだ? こいつ。グレンは理解できないまま、答える。
「あいつはあんまり変わらない」
 サラはそれを聞いて、身をすくめた。
「……そう、なんだ」

「……おまえも全然、変わってないな」

 なんなんだ、こいつ。グレンは思った。
「……カイルは、おまえとリゲンの子だって……噂がたってるぞ」
「ちがうよ!! そんなわけないじゃない!!」
 サラは怒鳴るように言った。

 グレンは呆れたように言う。
「ヨギしか、いないんでしょうね……」
 その言い方も、何かおかしい。なんなんだ、いったい。
「……あたしがバカだったのよ……セツが、いなくなっちゃって……」
 サラは両手で顔を覆って、話し出した。
「シイナがさ、お酒飲んで忘れろって言うから、真に受けて飲んだのよ……。そしたら記憶が全然なくなっちゃって、気がついたらあたし……ヨギの隣で寝てたのよ」
 シイナ……誰彼かまわず酒のませてるな……グレンは呆れた。呆れるグレンをよそに、サラは続ける。
「そのうち……子供が出来たみたいな感じで、どうしていいのかわからなくて……、シイナが自分の子だって言えばいいとか、言ってくれたんだけど、生まれた赤ちゃんは、シイナに全然似てないの。成長していくほど、リオそっくりになっていって……ヨギは妙に優しいし、あたし、なんだか怖くなってきちゃったの……」

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最終更新日  2010.03.10 09:49:11
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