やさぐれていますが、なにか?

やさぐれていますが、なにか?

PR

×

プロフィール

777・にー

777・にー

カレンダー

バックナンバー

2026.06
2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2010.05.11
XML
カテゴリ: 【滝が~】 関連
*****

 もう日はすっかり落ちている。
「ただい……うわっ! なんだよっ!」
 家々の修理をやっと終えて帰ってきたシフは、そう言って玄関に入ったなりに、サラの暗い顔を見ることになった。
「……遅かったね……すごく待ってたのよ……」
 サラはそう言って、シフを二階へ引っ張っていった。
「タキ、シフが帰ってきたよ」
 ベッドの上で毛布をかけ、眠っているタキに、サラは言った。
「タキ……? 寝てるのか?」

「……起こすか?」
 シフがそういってタキに近づくのを、サラはとめた。
「だめ。そっとしておいてあげて。下にいこうよ」
 二人は部屋を出て、一階へと降りていった。

「いったい、どうしたっていうんだ?」
 キッチンのテーブルに椅子をならべて、二人は座る。
「あのね……タキね……すごく落ち込んでるの。なんでも……ものすごくだいじなものだったらしくて……」
 サラがうつむきながら、ぽつりぽつりと言う。
「だぁぁぁぁぁーっ! ワケわかんねえぞっ。ちょっと落ち着いて、 “要点” を話せよ」
 シフが頭をかきむしる。サラは少し考えてから、再び口を開いた。
「竪琴、なくしたらしいの。銀色だって。ねえ、シフ。タキを助けたときに、竪琴ってあった?」

「……ああ、持ってた。青い石のついた綺麗なの」
 サラの顔がぱっと輝く。そして早口で問いかけた。
「きっとそれだわっ! それ、どうしたの? どこにあるの?」
「……知らないよ。たいして注意して見てたわけじゃないし……。だいいち、竪琴だろ? 落したりしたら鳴るだろうが。そんな小さい物でもなかったし……」
 そう、会った時には持っていたのだから、どこかに落としたか、なくしたかになる。しかし、落としたのならシフの言うように、音がするはずだ。ではなくしたのかといえば、それはそれで、タキとシフが立ち止まった所といえば、廃屋の前と、村の中央広場、そしてここ……それだけだ。あとはずっと、シフがタキを抱き上げて歩いてきたのだから、それらのうちのどこか、という事になる。しかしだ。どこかに置いたというわけでもないのに、なくなるなんて事は、ちょっとありえない気がする。こうなると 『どっかで落としたんじゃないか説』 が有力になってくるが、それにしても……。

 シフが考え込んでいると、サラがうつむいたまま言った。
「おまえ一人で? あいつはどうしてたんだ」
「それが……タキってば心ここにあらずって感じで……それで、すごく自分を責めて泣いてたの。それからね……空をぼうっと見つめて……倒れちゃったの。あたしとても見ていられなくて……」
 ふう……とシフが大きくため息をついた。
「……俺、ちょっとタキのこと見てくる」
 シフが席を立つ。サラも立ち上がった。
「あたしも行くわ」

+++++


励みになります。がんばれる気がします。


にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ
にほんブログ村






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010.05.11 10:21:19
コメント(1) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


2-6 のこと  
カッツまってますね~。
横書きでしたね。このおはなしは。
だぁぁぁぁぁーっ! とか使えていいっすね。横書き。
今は、やってない。

紋切り型の表現、本当に多いです。
(2010.05.11 10:34:05)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: