1
「腹菌類スッポンタケ目アカカゴタケ科ツマミタケ属ツマミタケ」奴らの名前はたしかにそのようなバカげた名前であった。‘鼻つまみもの’の奴らには、あまりにもふさわしい。ああ、本当に限りなく臭いではないか。グレバ(基本体)頭頂部にある粘液状の胞子は、その悪臭で蠅を誘惑するというのだが、下品さにもほどがある。腹菌類の連中というのは、子実体(キノコの地上部分)内側に胞子を作るのだが、その容貌がこれまた、どいつもこいつも奇をてらった顔、なのである。いったいどういう思考で、自分自身の存在を完成させているのか? まったくもってふざけた連中だ。植物性人間は毅然と、われらが南光氏に報告たてまつった。(ツマミタケ Lysurus mokusin (L.:Pers.) Fr. じつは希少種。直射日光に弱く夕方には萎れてしまう)(指先ほどの大きさ。この個体はなぜか先端にベージュ色のものをまとっていて外れない。本来は腐植質である土壌に発生するので、砂地に生存するのは明らかにおかしい)
2012.07.28
閲覧総数 189
2
おみくじというのは「大吉」「中吉」・・・といったおおまかな運勢が表記されるほか、短歌などで教訓が述べられたりしています。神社のおみくじでは万葉集からの引用に限らず、もっぱら短歌が多いのですが、お寺では漢詩によって‘神託’が述べられているのもおもしろいものです。仏教が中国を経由してきたことにも因むのでしょう。(挿し絵 入江しげる)五言絶句月桂将相満追鹿映山渓貴人乗遠箭好事始相宜月桂まさに相い満たんとす鹿を追うて山渓に映ず貴人遠箭に乗ず好事始めて相い宜し月のまさしく望月なりて山あいに鹿追えばその姿あり貴人、矢に乗りて来たりなば吉事いよいよよく始まらん(訳は自信ありません・・・誰か添削してください)
2013.01.05
閲覧総数 349