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劇作家で演出家の つかこうへいさん
が、
肺癌で亡くなられました。
62才という若さでした。
私は22歳から35歳くらいまで演劇活動をしていました。
その間、劇団は3箇所渡り歩き、
最後は自分達で劇団を立ち上げました。
このブログのrui というハンドルネームは、
2箇所目の劇団で使っていた舞台名です。
気恥ずかしくなって、本名に変えたのですが。(笑)
楽天さんで登録する時、ruiでは登録できず、仕方なしに story をひっつけたのです。
ただ、姉がプロの役者を目指し、上京して苦労しているのを知っていたので、
プロとしてやって行こうとは一度も思いませんでしたが。
私たちの上の世代では、アンダーグラウンドな演劇が流行り、
私たちの世代は、
寺山修司さんの 「天井桟敷」
唐 十郎さんの 「状況劇場」
を ぎりぎりに観ることが出来た世代かもしれません。
筧利夫さんが、
「今、演劇界で活躍している人で、つかさんの影響を受けなかった人はいないでしょう」
と、インタビューでコメントされていたけど、
つかさんの出現は、
それまでの若者の演劇界に浸透していたアングラ色を、あっという間に塗り替えた感があります。
芝居をやっていた間、本当に数多くの舞台を観てきました。
文学座などの新劇と呼ばれた正統派の芝居から、
アングラ芝居、前衛舞踏、ミュージカル(小劇場から四季、宝塚歌劇まで)。。。
数え切れない舞台の数々の中で、忘れられない衝撃の舞台。
それは、
つかさんの、
「熱海殺人事件より~ 銀ちゃんのこと」
劇団つかこうへい事務所
(出演) 根岸季衣 柄本明 風間杜夫 平田満
* この作品は映画にもなりました。
という舞台です。
何年前に観たのだろうと思って、調べてみたら、
1982年。
なんと、28年前!!
忘れられないと言いながら、あまりに昔のことで内容はよく覚えていないのです。
「急に行けなくなったから」と友人から譲ってもらったチケット。
大阪・毎日ホール 最後列の席でした。
遠くに見える舞台は、
まるで高校の文化祭のような簡素なセット。
役者の衣装は上下ジャージで、稽古場のような雰囲気。
派手な音響もなく、照明もなく、
華やかの舞台とは全くかけはなれた、体育館のような空間。
ただ、ただ、
脚本と演出と役者の演技力だけで繰り広げられる劇世界。
芝居が終わって、ホールを後に
梅田の阪急の乗り場まで、歩いて20分ほど。
その20分、泣けて泣けて、涙が止まらず、
ハンカチをぐしょぐしょにしながら駅まで歩いたのです。
後にも先にもあれほど泣けて感動した舞台はなかった!!
本物には細工はいらない。
過剰な演出効果も不要。
それを思い知らされた舞台でした。
ご冥福をお祈りいたします。