小説喫茶・メル

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神鳥は血の要塞に向けて、急スピードで突入する。

周りに黄緑色の光、バリアが現れ皆を覆う。

そして勢いよく要塞に突撃した。

大量の血が吹き飛び、穴が開く。

神鳥が中へ完全に入ると、血は再び固まっていき、穴を閉じた。

すると迎撃システムなのか、吹き飛んだ大量の血が、様々な形を作っていく。

竜やガーゴイル、狼などになり、次々と溢れ出てくる。

それを双眼鏡で、ウェルギリウス城の高台から見ていたラファエルが発見した。

双眼鏡を下ろし、下で待機している大勢の兵達に向けて、叫ぶ。

「帝国兵!そしてウェルギリウス兵よ、聞いて欲しい!!」

兵達はまるで彼の言葉を待っていたかのように、見上げて聞く。

「今、この世界の命運のために、女神に戦いを挑んでいる人達がいます」

ミハエルやリフィル達も、それぞれの想いを胸に、ただ静かに聞いている。

「そして、もうまもなくこの場に、女神の配下達がやってくるでしょう」

話している間も、血の魔物達はゆっくりとやってきていた。

「私達は、ここをなんとしても守らなければいけません・・・・・・あの人達が、帰るべき場所を…」

その言葉を聞き、ミハエル達はそれぞれ戦闘準備に入る。

「ですから、今こそ皆で力を合わせ、戦うべきです!」

レイピアを抜き、天高く掲げた。

「ウェルギリウスも帝国も関係のない、この世界に生きる者達として!」

迫り来る魔物の群れに、剣を向ける。

兵達が武器を構え始めているのを確認すると、大きく息を吸い込み、叫ぶ。

「全軍!!女神の配下を迎え撃て!!!」

彼の叫びで、全兵士達が「おぉおおおおおお!!」と共鳴する。

先行してやってくる血の狼に向けて、武器を構え走り出した。

それに続くように、ミハエル達も格場所に飛び散る。

遅れてやってきた竜やガーゴイル達の前に

「派手にぶっ飛ばすわよ!!」

リタが先陣を切り飛び出した。

宙に浮ける魔法【レビテーション】により浮いている彼女は、上空で詠唱を開始する。

「万象を為しえる根源たる力、太古に刻まれしその記憶・・・」

彼女の呟きと同時に、魔物達を4色の球体が取り囲む。

それぞれ火・水・風・地と属性ごとに分かれており、激しい光を発していた。

「我が呼び声に応え、今此処に蘇れ!!!」

そして詠唱が完了し、球体は中心に向かって光を放出する。

すべての属性が合わさり、色鮮やかな

「エンシェントカタストロフィ!!!」

大爆発を起こした。

血の魔物達はバラバラに飛び散り、かなりの量が減る。

しかし魔物はさらに向かってくる。

再び詠唱を開始するリタの前に

「はぁああああ!!!!」

メルが飛び出し、炎の塊、フェニックスを剣先より放った。

一匹の竜へと当たり、消滅する。

さらに彼女はその場で一回転し、炎の刀を横一閃。

「熱風閃!!」

刀より大量の炎を噴出することにより、横一列に並んでいる魔物が全滅した。

そのままメルは、リタを守るように飛び回り、魔物を迎え撃つ。

そこから丁度真下では、リオンとエミルが兵達の先頭を切り、血の狼と戦っている。

数匹の狼が、リオンに向けて飛び掛かってきた。

しかし彼は、流れるように動き、月を描き敵を切り裂く。

「崩龍斬光剣!!」

狼はすべて切り刻まれ、血が飛び散った。

だが後ろに控えていた軍団が襲ってくる。

そんな状況でもリオンは落ち着き、【幻影刃】により背後へと周った。

「陸での戦闘が得意なら、足元に気を配るべきだな」

言いつつ、狼に背中を向けている状態で、剣を真上に掲げる。

その瞬間

「魔人滅殺闇!」

狼達の足元より、黒き炎が巻き起こった。

闇の炎で次々と燃え尽きていく。

後ろは見ず、次の敵へと向かうリオン。

その間エミルも

「テネブラエ!!」

すべてのセンチュリオンの力を借り、魔物達を倒していた。

彼の周りでは、風が巻き起こり、炎が噴出し、水が流れ出し、地面が裂けるなど、まるで天変地異。

剣には闇の力が宿っており、魔物を切り裂いていく。

兵達はその圧倒的な力に、呆然としていた。

そのすぐ近くで、地上に降りてくるガーゴイルを相手に戦っているカノンノ。

蒼く羽根のついた大きな剣を、勢いをつけて振り回す。

血とはいえガーゴイルなせいか、簡単には切り倒せない。

それを理解した彼女は、すかさず詠唱に入った。

その隙を、魔物は当然狙ってくるが

「双焔牙!!」

二つの炎の刃により、妨害される。

怯まず進んでくるガーゴイルだが、クナイや蹴りをかなりの速さで受けるため、なかなかカノンノの元へ行けない。

「マルシアはん程やないけど、俺も速さやったら負けへんで?」

不知火による連続攻撃、その間にカノンノは、詠唱を完了する。

「ありがとう不知火・・・下がって!!」

彼女の言葉を聞き、不知火は起爆式クナイを地面に投げ、飛び退く。

クナイの爆発により、ガーゴイル達は一瞬動きが止まった。

そこを逃さず、上空から古の炎が降り注ぐ。

「エンシェントノヴァ!!」

雷が落ちたような轟音が鳴り響き、灼熱の炎で魔物達は焼かれていく。

しかし油断はせずに、すぐさま次の詠唱に入るカノンノ。

不知火は再び援護すべく、彼女の前へと出た。





城付近の場所では、ミハエルが竜、ガーゴイル、狼すべてと戦っていた。

彼はシルフィーのバリアを展開し、その場から動いていない。

両手の水の力を巧みに使い、なぎ倒していく。

数が数なので、この方が良いと判断したのであろう。

「水刃!!」

普段より多い水の刃を、両手から放つことにより、かなりの数の魔物が切り裂かれていった。

「こりゃ持久戦だな・・・シルフィー、大丈夫か?」

「大丈夫ですよ、先輩は、私が守りますから!」

互いに言い合い、次なる敵を迎え撃つべく、力をさらに放出させる。

その少し後方では

「ナース!!」

傷つき倒れていく兵士達を、リフィルが一人で治療していた。

癒しの光が兵達へと注ぐ。

「今は、あの子達を信じて・・・自分が出来ることをしなければ…」

冷静な彼女は、現在の状況を良くは思っていない。

このまま持久戦になれば、確実に不利になるからである。

しかしそれでも、やるしかない。

アクア達を信じて、彼女は再び癒しの光を放った。







スキット:【互いに信じる】

フレア「ママ達・・・大丈夫かな?」

サリア「大丈夫よ、メル姉さん達が強いのは知ってるでしょ?」

コノハ「そうそう!師匠達の心配なんていらないって!!」

フレア「うん・・・・・・そうだよね…」

アクア(・・・・・・パパ…)

コノハ「・・・・・・コノハキィック!!!!」

アクア「いてぇ!!コノハ!敵の本拠地で何すんだ!?」

コノハ「ミハエルおじさんは、みんなを頼んだって言ったんでしょ?」

アクア「あっあぁ・・・」

コノハ「それってつまり、こっちは任せろって意味じゃない!?」

アクア「・・・えっ?あっ・・・そう・・・・なのか?」

サリア「まぁ、あながち外れではないと思うけど…」

コノハ「そうなの!おじさんはあんたを信じてそう言ったんだから、あんたもおじさんを信じないと!!」

フレア「あっ・・・」

アクア「・・・ははっ・・・なんかコノハには、怒られっぱなしだな…」

サリア「ふふっ、そうね…」















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