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・春宵(しゅんしょう)の沈丁花。
小さくて寒くて可哀そうと思い、室内に取り込んでいた、
沈丁花の鉢植えが早々と花を咲かせました。
この近くの路地植えは毎年3月上旬に咲きます。
樹高1メートル程の常緑の木。ジンチョウゲ科。
中国原生で、縁起のいい花として古来愛され、
日本には室町時代に渡ってきました。
沈丁花の甘い匂いが漂いはじめると、
春の気配を辺り一面に感じます。
「若き日の 夢はうかびく 沈丁花
やみのさ庭に 香のただよへば」 佐々木 信綱(ささき のぶつな)
お香に用いられる香木の沈香(じんこう)や
芳香を放つフトモモ科の丁子(ちょうじ)と
香りが似ていることから、沈丁花という
名前が付いたそうです。
遠く千里先までも、芳しい匂いを感じられるからと、
千里花とも呼ばれます。
あぁ、沈丁花の匂いがする、もう春だなぁ、という
気分はさまざまな詩や歌に詠われてきました。
「向こう行くのは お春じゃないか 薄情な眼つきで
知らぬ顔 沈丁花を匂はせて おや まあ ひと雨くるね」 (はっぴいえんど「春らんまん」作詞 松本 隆より)。
春浅きねむり ふかくあらしめよ」 葛原 妙子(くずはら たえこ)