笹本敦史のブログ

笹本敦史のブログ

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

カテゴリ

プロフィール

ももたろうサブライ

ももたろうサブライ

フリーページ

コメント新着

石崎徹@ Re:「鬼の筆」 春日太一(02/24)  橋本忍はぼくの高校時代に朝日新聞で連…
笹本敦史@ Re[1]:「ハンチバック」市川沙央(第169回芥川賞受賞作)(08/20) 深井泰議さんへ 他人がどう読むのかは興味…
深井泰議@ Re:「ハンチバック」市川沙央(第169回芥川賞受賞作)(08/20) 来月、私の民主文学東京東部支部で合評を…
石崎 徹@ Re:党首公選が必要だとは思わないが(04/24)  いちばん最後の項目がいちばん大事です…
石崎 徹@ Re:核共有(ニュークリア・シェアリング)にあきれる(03/05)  そのとおりです。核による抑止力という…
2010.05.09
XML
カテゴリ: 読書

食のリスク学

「氾濫する『安全・安心』をよみとく視点」という副題がつけられた本書は、環境リスクの専門家、中西準子さんが、リスク評価の考え方から「食」の問題を取り上げたもの。

メディアの報道を見る限り食の安全への関心は高まっているという気がする。(一方で、食うのに精一杯で安全云々なんて言っている余裕はない、という現実がじわじわと広がっているのも事実だと思うが)

それでは、食の安全とは何か、という話になるとかなり曖昧模糊としたものになる。
BSEが国内で発生すると、牛肉が売れなくなるとか、農薬入り餃子事件が起きると、中国製食品すべてが目の敵にされるとか、しかしいずれも時間が経てば忘れられるということが繰り返される。
いったい何が、どれだけ危険なのか、という視点がぼやけていると感じてしまう。

第1章では「費用と便益」という問題が取り上げられている。

現実の生活の中で私たちは常に100%安全な道を選択しているわけではない。費用と便益とリスクを量りにかけながら生きている。「安全」は相対的な概念なのだ、ということである。

また1つのリスクを減らそうとすると別のリスクが増える(リスク・トレードオフ)という問題が起きる場合がある。


第2章は「フードファディズム」という言葉を日本に紹介した群馬大学の高橋久仁子さんとの対談。

いわゆる「健康食品」好きな人にこそ読んで欲しい、と思う(そんな人は読まないだろうけど)。高橋先生は「健康食品」は玉石混交という言辞に対して「玉があるのなら教えてください」とけんかを吹っかけるという。

第3章は科学ライター松永和紀さんによるインタビュー。第4章は 中西さんのサイト からの抜粋で構成されている。
食に関するマスメディアの取り上げ方(「あるある」なき後も改善されたとは言い難い)もひどいものだが、行政が発信する情報も必ずしも適切とは限らないと考えた方が良さそうだ。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010.05.09 21:58:08
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: