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赤穂藩・浅野内匠頭は35歳の春に(元禄14年3月14日、現在の4月下旬)切腹したが、その辞世の句はよく知られている。 風さそふ 花よりも猶 我はまた 春の名残を いかにとかせん
時代が下るが、倒幕に立ち上がった主要な長州藩志士はいずれも和歌を嗜んだ。なかでも、高杉晋作は「西へ行く 人を慕うて 東行く 我が心をば 神や知るらん」と詠っているように、西行を慕って雅号を東行と称したほどである。
そして、志士を奮い立たせた観念は、武士(もののふ)や丈夫(ますらお)は潔く花と散ることを厭わぬものであり、いたずらに生き長らえることを恥じるというものであった。実際に大義のために若くして花と散った志士が多い。
なお一方、新撰組の近藤勇や土方歳三も歌を詠んでいるが、どうみても未熟である。
長州藩・高杉晋作(享年29)
いまさらに 何をかいはむ 遅桜 故郷の風に 散るぞうれしき
散り行きし 花に色香は おとれとも 同し心の 散る桜花
はかなくも 浮世の人のあだ桜 いづくの野辺に ちらんものかは
香を千世に 留めぬるとも 武士の あだなる花の 跡ぞ悲しき
桜花 手折りかざゝむ 武士の 鎧のうへに いろ香をみせて
長州藩・木戸孝允(桂小五郎、享年44) 世の中は 桜も月も なみだかな
長州藩・品川弥二郎(享年68) 雪と消え 花と散りても 後の世に 残るは人の 誠なりけり
長州藩・吉田松陰(享年29、酒は弱かった) 吾頬は 桜色にぞなりにけり 春来にけると 人や見る覧(らん)
土佐藩・坂本龍馬(享年31) 咲いた 桜になぜ 駒つなぐ 駒が勇めば 花が散る
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