リバーサイド

リバーサイド

March 3, 2007
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 目が離せない 

どのくらいたったでしょうか。
しびれをきらした私は、ついに勇気をふるいおこしました。恐るお
そる雛に近づいていったのです。
とにかくこのときの私には、このまま放っておいたら雛がいとも簡
単に猫や蛇に襲われてしまう、ということしか考えられませんでした。

母鳥のあわてふためきようといったらありません。耳が痛くなるほ
どの絶叫をくりかえしながら、私に接近しては離れます。
「だめよっ、つついちゃ。おばさんはこの子を助けてやるんだからねっ」
そんな私の強いさとしが通じたかのように、母鳥は頭上で騒ぐだけで、
実際には私を襲ってはきませんでした。
それでも雛をつかまえる一瞬の怖かったこと、むき出しの肌が粟立つ
ほどでした。

母鳥は、悲しそうな叫び声をあげながら、雛を胸にした私のあとを、
つかず離れず追ってきました。
空家同然の離れ、小さな中庭、私たちが休暇を過ごしている母屋、
それらのわきを通り、そして白樺のある猫の額ほどの前庭へ―。

四季の風の見取り図kimari.JPG

1990年当時

そこへ、ちょうど夫も門の外からもどってきました。
なんと、彼の手の平の中にも、雛がいるではありませんか!
その子は、はす向かいの生垣にしがみついていたそうです。

母鳥が私たちの頭上を旋回しながら、
「コドモヲカエシテ、ハヤクカエシテ」
と休みなく叫びつづけています。
とにかくいま二人の手にいる二羽を巣にもどして、親を安心させる
ことにしました。

,,kyoudai.GIF

親といっても、父親のほうの姿は朝からまだ一度も見かけないような
気がします。どうしたのでしょうか。昨夜の強い雨風の中で、何か
事故でもあったのかと、気がかりでした。
それに、行方不明になったままの二羽の雛のことも頭から離れません。
台風のさなかにいなくなったとおもえる一羽は、ほとんどあきらめては
いましたが…。

ともかく、いまふたりの手の平にいる二羽の雛を巣にもどしてやることが
先決です。

ところが、夫がなんど試みても、二羽ともすぐに巣から出てきてしまう
のでした。どっちもどこかへ飛んでいこうとする気などぜんぜんないの
ですが、枝のあちこちをヨチヨチ動きまわるので、地面に落ちてしまう
のではないかと目が離せません。

そのうち本当に一羽が落ちてしまいました。

母鳥は、近所迷惑なほど騒ぎ続けています。
このままでは、雛たちは間違いなくは母鳥の目の前で、猫にやられてし
まうと思いました。

思案の結果、親鳥には気の毒だけれど、私たちは二羽の雛を、一時、
鳥籠に入れることにしたのでした。






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Last updated  March 3, 2007 09:48:02 PM
コメント(12) | コメントを書く


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Re:ヒヨドリをよろしく【十一】 きょうだい再会(03/03)  
pinna-pink  さん
チビたちったら!
たまにこういう理解に苦しむことをやってくれますよね・・・とはいえ彼らも必死だろうなぁ(´ー`;
なんなのでしょうね。
雛達が大人になるために必要な冒険心なのでしょうか(^^;
(March 3, 2007 10:05:44 PM)

Re:ヒヨドリをよろしく【十一】 きょうだい再会(03/03)  
親鳥さんとしては、本当に気が気じゃなかったでしょうね(^^)。
助けてくれるなんて知らないから♪
心配でも、どうしようもなくて、体力も消耗したんじゃないかな・・。
籠に移されて、親鳥さんはどう思ったのかなあ。安心したかも。 (March 3, 2007 11:28:52 PM)

思い出しました!  
mimityan2842  さん
助けたにゃんこを家に連れて帰ったときを思いだしました。
「私の子どもたちを連れて行かないで!!
にゃ~にゃ~」と鳴くのです。
おかあちゃんは子を守るのに必死なんですよね??
仔猫ちゃんはダンボール箱に入るけれど・・・。
おかーちゃんは大変でした。
捕まえるのにな何度も何度も失敗して・・・・。
懐かしい思い出が蘇ってきました。
ヒヨドリさんの続き楽しみです。 (March 4, 2007 02:07:39 AM)

pinna-pinkさんへ  
☆チビたちったら!
たまにこういう理解に苦しむことをやってくれますよね・・・とはいえ彼らも必死だろうなぁ(´ー`;
★雛は無邪気で危険なんて何にも感じてない様子なのですが、親はそれこそ必死でしたね。
まさに命がけって感じ…!

☆なんなのでしょうね。
雛達が大人になるために必要な冒険心なのでしょうか(^^;
★この子はどうなんでしょう?
同じ巣で育っても、個体差はあるみたいですね。
私は野鳥のことなんかちっともわからなくて、このときは、助けねばという思いばかりが先走りました。 (March 4, 2007 06:09:41 AM)

KeiKei. F さんへ  
☆親鳥さんとしては、本当に気が気じゃなかったでしょうね(^^)。
★ものすごい騒ぎ方でした!
実際には襲われなかったのですが、怖かったです。

☆助けてくれるなんて知らないから♪
★このときの私たちは、猫より蛇より怖い天敵にみえたとおもいます。

☆心配でも、どうしようもなくて、体力も消耗したんじゃないかな・・。
★それは大いに感じました。
しかも、このあとも母鳥の心労はず~っとつづきます。

☆籠に移されて、親鳥さんはどう思ったのかなあ。安心したかも。
★KeiKeiさん、それなんですが、私たちはこれからますます親鳥の愛のすごさを目の当たりにすることになりました。 (March 4, 2007 06:48:36 AM)

mimityanさんへ  
  ―思い出しました!―
☆助けたにゃんこを家に連れて帰ったときを思いだしました。
「私の子どもたちを連れて行かないで!!
にゃ~にゃ~」と鳴くのです。
おかあちゃんは子を守るのに必死なんですよね??
仔猫ちゃんはダンボール箱に入るけれど・・・。
おかーちゃんは大変でした。
捕まえるのにな何度も何度も失敗して・・・・。
懐かしい思い出が蘇ってきました。
★mimityanさんが5匹の親子猫を救出するときの、あの場面、
ほんとにほんとに感動的でした。
いっぺんに5匹ですものね!
そちらにうかがって、
今ではすっかり家族になりきっているみんなの顔を見せていただくたび、
あのmimityanさんの勇気ある行為がよみがえってきます。
救出時のおかあちゃんの心配が極度のものだったこと、
私にも想像できます。
いきものの親が子に向ける愛は、
ほんとにすごいですよね。

☆ヒヨドリさんの続き楽しみです。
★ありがとうございます♪ (March 4, 2007 07:21:06 AM)

Re:ヒヨドリをよろしく【十一】 きょうだい再会(03/03)  
お母さん鳥 心配だったでしょうね
言葉が通じたら いいのに

(March 4, 2007 04:57:33 PM)

namiさんへ  
☆お母さん鳥 心配だったでしょうね
★ホトトギスではないけれど、血を吐くかと思うような、すごい鳴き方でした。

☆言葉が通じたら いいのに
★それがnamiさん、
私たちはだんだんこのお母さん鳥と―。
続き読んでくださいね。

(March 4, 2007 05:43:29 PM)

Re:ヒヨドリをよろしく【十一】 きょうだい再会(03/03)  
mimiチャコ  さん
ほっ。。。。
なぜか私も、ホッ (m~ー~)m 。。。。 (March 4, 2007 11:01:33 PM)

mimiチャコさんへ  
☆ほっ。。。。
なぜか私も、ホッ (m~ー~)m 。。。。
★一緒にホッとしていただいて
うれしいです♪
(March 5, 2007 06:29:45 AM)

Re:ヒヨドリをよろしく【十一】 きょうだい再会(03/03)  
一度巣から出た雛をどうにかするというのは、たいへんなことなのですね。
周りに野良猫やへびがいたら、なおさらのことで、読ませていただいていても、気が気ではありません。
自然の営みは、一度崩れてしまうと戻すのが大変なのですね。

(March 13, 2007 03:09:55 PM)

wind・JOYさんへ  
☆一度巣から出た雛をどうにかするというのは、たいへんなことなのですね。
★私たちも、これほどの騒動になるとは思っていませんでした。

☆周りに野良猫やへびがいたら、なおさらのことで、読ませていただいていても、気が気ではありません。
★川や道を挟んではいますが、公園が目の前なものですから、おなかをすかした野良猫はいつも見え隠れしています。
蛇も庭に入ってくることがあります。

☆自然の営みは、一度崩れてしまうと戻すのが大変なのですね。
★それは、肌で感じましたね。
あとで、カップ麺の空きカップに雛を入れて巣まで吊り上げてやる方法などを知りましたが、当時は自己流でした。 (March 14, 2007 01:45:37 PM)

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