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第40回 -引き裂かれる思い-
今日の1曲
『ヴァイオリンソナタ ハ長調』 K.296第2.3楽章より
1778年3月父にきつく戒められ、マンハイムを離れる決意をしたモーツァルト。
出発の2日前、ささやかな演奏会を開いた。
モーツァルトが手ほどきした教え子たちも、3台のクラヴィーアで演奏した。
その1台を弾いたのは、宮廷の役人の娘テレ-ゼ。
モーツァルトは親しみをこめて“妖精”と呼んでいたテレーゼにこの『ヴァイオリンソナタ ハ長調』を贈った。
2台目のクラヴィーアを弾いたのは、宮廷音楽家カンナビヒの娘ローザ。
ローザには『ピアノソナタ 第7番』を贈っている。
そして3台目のクラヴィーアを弾いたのは、愛するアロイジアだった。
アロイジアはモーツァルトから贈られたアリア『私は知らぬ この優しい愛情がどこからやってくるのか』も披露した。
この頃音楽の都マンハイムを揺るがす出来事が起きる。
ミュンヘンで謁見したマクシミリアン3世が1777年12月に急死。親戚関係にあるカール・テオドール候が後を継ぎ宮廷をミュンヘンに移すことになる。
マンハイムは大きな曲がり角を迎えようとしていた。
モーツァルトがマンハイムを離れるとき、アロイジアは手編みの袖飾りを贈った。
そしていつまでも『さようなら』と叫んでいたという。
アロイジアへの思いを残しながら目指すは-パリ-
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