ミステリの部屋

ミステリの部屋

2008年02月27日
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思い出してください、青春のせつなさを。
新・学園ミステリの傑作、ここに誕生!

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。――自殺、するんだ」
「誰が、自殺なんて」
「それが――きちんと覚えてないんだ。自殺の詳細」
不可思議なタイムスリップで3ヵ月先から戻された依田いつかは、これから起こる“誰か”の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすならと“放課後の名前探し”をはじめる――
――青春ミステリの金字塔。
(出版社より)


先日観た映画「バタフライエフェクト」の影響で悪夢を見てしまいました。
面白かったし、後味が悪くもなかったのですが、軟弱な私はショッキングな出来事を思い出してはため息。

本当ならコージー・ミステリでも読んで温かく癒されたいところですが、辻村さんの新作ならば清流のように心の澱みを流してくれるのではないかと思い、読み始めました。まさに期待通りでした。

タイムスリップという共通点がありながら、話はまったく違います。

依田いつかはジャニーズ系の高校生の男の子。
3ヶ月前にタイムスリップしてきたらしい彼は、その間に起こることがわかっています。

姉には男の子が生まれること。
ジャスコの向かいのビルにある看板が撤去されること。
そして同級生の誰かが自殺すること。



描かれた高校生たちの姿がなんて瑞々しいことか。
自分の心もすっと高校時代に戻ってしまいました。

中でも登場人物の一人に、自分と同じものを感じてしまい、ずっと涙をこらえて読んでいました。

登場する個性的な高校生たちが、とても魅力的です。
初めは感じが悪いと思った人物にも、意外な一面があることがわかります。
知らない同士の集まりが、色々なエピソードを重ねながら、だんだんと絆を深めていく様子は微笑ましく、自分自身に懸命に立ち向かう姿にはすがすがしさを感じます。

そして最後は涙をこらえきれませんでした。

まさに青春小説ですが、ミステリとしては もちろんこのままでは終わりません。


ネタばれになるので、これ以上は言わない方がいいでしょう。

途中で感じた違和感や 小さな疑問符たちにも、きちんと答えがあることがわかります。
すごく驚く人も、そうでない人もいるでしょう。




※これまでの辻村さんの作品を読んでから、お読みください。これだけは外せないというタイトルはあるのですが、あえて言いません。
私は『子どもたちは夜と遊ぶ』だけは読んでいませんが、多分大丈夫だったと思います。

※読む前になるべく書評は見ない方がいいと思います。真っ白な気持ちで読んでみてください。



自分は辻村さんの作品がやっぱり好きなんだなぁ、と思いました。













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最終更新日  2008年02月27日 19時36分07秒
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