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2012.08.25
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テーマ: 日本史(21)
カテゴリ: 日本史・世界史

【送料無料】それでも、日本人は「戦争」を選んだ [ 加藤陽子(日本近代史) ]

加藤陽子 それでも、日本人は「戦争」を選んだ

朝日出版社

2009年刊



 高校生向けの5日間の連続講義。

 日清・日露戦争までは、他国から見ても防衛戦争としての理由づけも納得感があります。

 それ以降は、はなはだ曖昧・・



 太平洋戦争だけで、別途、5日間の講義が期待したいですね。

 ・・って、すでに行われたのかもしれませんが(^_^;)





E.H.カーの歴史観・・

 1.歴史家が本当に関心を持つのは、
   特殊なものではなく、特殊的なものの内部になる一般的なものである。


 2.歴史は科学である。
   歴史は教訓を与える。
   歴史上の登場人物の個性や、ある特殊な事件は、その次に起こる事件に
   なんかしらの影響を与える。

   でも、そのことによる意思決定・・その多くは過剰反応であるが、
   災厄をもたらすことも多い。





日露戦争・・

 山県有朋は、開戦の1か月まで、外交交渉に期待をかけていた。

 ロシア側の新資料の公開で明らかになったのは、

 朝鮮半島、韓半島の戦略上の安全保障の観点から、日本はロシアと
 戦ったと説明できる。

 日露戦争は、帝国主義時代の代理戦争。
 ロシアに財政的援助を与えたのがドイツ、フランスであり、
 日本に財政的援助が与えたのがイギリス、アメリカであった。

 戦費捻出のための増税のすごさ・・

 地租は、田畑は2.5%から5.5%へ、2倍強の増。
 市街地は、20%の増。
 所得税は、1.7倍の増。





日中戦争・・

 1935年時点の胡適の見立て

≪日本の武士は切腹を自殺の方法とするが、その実行には介錯人が必要である。

 今日、日本は全民族切腹の道を歩いている。

 上記の戦略は「日本切腹、中国介錯」という八文字にまとめられよう。≫




 汪兆銘の妻・・

「蒋介石は英米を選んだ。

 毛沢東はソ連を選んだ。

 自分の夫・汪兆銘は日本を選んだ。

 そこにどのような違いがあるのか」と反論した。





アーネスト・メイ『歴史の教訓』



<目次>
序章 日本近現代史を考える
1章 日清戦争 ―「侵略・被侵略」では見えてこないもの
2章 日露戦争 ―朝鮮か満州か、それが問題
3章 第一次世界大戦 ―日本が抱いた主観的な挫折
4章 満州事変と日中戦争 ―日本切腹、中国介錯論
5章 太平洋戦争 ―戦死者の死に場所を教えられなかった国





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最終更新日  2012.08.25 15:27:42
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