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2012.12.12
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テーマ: 日本史(21)
カテゴリ: 日本史・世界史


網野善彦「蒙古襲来〈下〉転換する社会 鎌倉時代後期」(小学館ライブラリー)







 遍歴する中世の職人・・

 鎌倉時代の非農業民は、ほぼ共通して、遍歴することなしに、
 その生業をなりたたせえなかった。

 それゆえ、
 自由な遍歴を保証されることは、かれらにとってまさしく生活そのものの要求であった。

 かつて禁野、禁河など、山野河海に自由な立ち入りができる支配権は天皇が掌握していた。

 遍歴する職人たちは、天皇に、立ち入りの特権を保証された。




 下司や公文と本質的に変わらない特権を持っていた。






 10世紀、武士たちは、郡司百姓たちから「屠膾の類」という罵言を投げかけれていた。

 一方、日本の職人は、特権を与えられていた。


 しかし、武士が、統治者となったとたん、

 もっとも忌み嫌ったのが、かつての自分たちでもあった「悪党」であった。

 武家政権の成立・発展とともに、新しい・厳しい差別が生まれてきた。





 13世紀前半に成立する中世社会は、農業的な自給自足社会ではない。

 相互に独自な農業部門と非農業部門との分業体系が存在していた。

 また、農業から商工業が文化したのではなく、






 ところで、

 高麗においても、三別抄のような非農業民が、農業帝国と化したモンゴル軍によって

 徹底的に弾圧される・・といった東アジア世界としても、

 非農業民が排斥される流れがあった。 




<目次>

(弘安の改革
安達泰盛と霜月騒動)
百姓と「職人」
(「惣百姓」と「一円領」の出現
道々の細工
交通路と関所)
訴人雲霞のごとし
(得宗御内人の専権
得宗貞時の独裁
渦を巻く暗闘)
転換する社会
(悪党・海賊の躍動
分化する村落と都市)
鎌倉幕府の倒壊
(幕府最後の光芒
道学者上皇と専制的天皇
血の海のなかで)
13世紀後半の日本





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最終更新日  2012.12.12 20:47:32 コメントを書く
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