MATRIX7

MATRIX7

2007.09.04
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カテゴリ: 自然と生命
 大型恐竜がどのくらいの速さで地上を走っていたかは謎になる。体重が数十トンもあるティラノザウルスの速さを計測するのは難しい。英国の研究チームがシュミレーションした結果、時速39キにアップしたという。少し前までは時速15キロ前後と推定されていたので、地上をモソモソ歩いていたことになり、肉食恐竜には不自然な動きだった。時速39キロならばバイク並の速さだから、逃げ回る草食恐竜を追いかけられる。ダチョウサイズの恐竜がダチョウ並みの速さで走れたことは間違いなく、キリンサイズの体格を持つ恐竜はキリン並みのすばやさで動けたはずである。ところが、ティラノザウルスのような大きさの動物は地上に存在しないから、計算で求めるしかない。データの取り方によって結果が異なってくるのは仕方がない。
 哺乳類も環境さえ整えば、鯨のように巨大化できる。緑の豊富な熱帯地域に、恐竜並の大きさの草食動物がいても不思議ではないけれど、現実の地球には象以上の陸上哺乳類は存在しない。巨大化の芽は、寒冷化した地球のために妨げられてしまった。マンモスは地上最強の哺乳類だったはずなのに、氷河期に滅んでいる。寒冷化した地球では、巨体を満足させる餌を探すのに骨が折れ、探せなければ絶滅するしかない。
 恐竜時代の地球が温暖な気候だったと考えられているのは、草食恐竜を満足させる豊富な植物群が存在したからになる。草食恐竜が巨大化していくと、それに比例して肉食恐竜も巨大化する。現在のアフリカ草食動物は機敏で、ライオンさえも常に飢餓状態にあるくらいだから、肉食獣が大型化することはなかなかできない。白熊は半年間絶食状態にあるという。大型肉食獣にとって、アフリカの草原も、アラスカの氷の大地も、アマゾンの密林地帯も、餌を確保するには厳しい環境になる。肉食獣は餌を捕食できないと餓死するしかないことが悲しい。
 ティラノザウルスの化石に骨折の跡が見つかっている。肉食動物が骨折すると餌を捕食できなくなり、餓死するしかない。ティラノザウルスは集団生活を営んでいて、骨折で動けないときには仲間が助けたらしい。恐竜は卵から孵化するけれど、どうやって卵を温めていたかも謎になってきたが、家族で暮らしていたとすれば謎の一部分は解ける。子孫の鳥と同じように恐竜も卵も温めないと孵化しないのに、体重が60トンもあるティラノザウルスはどうやってつぶさずに卵を孵化させていたのだろう。
 飢えたライオンの群れが象を襲う場面をドキュメンタリーで見たことがある。1対1では象に勝てないライオンも、集団で襲えば倒せる。多数のライオンに全身を噛み付かれた象は痛さの余り、悶絶して地面に倒された。同じような光景が恐竜時代にも繰り返されたはずである。大型草食恐竜を襲うのは常に危険がつきまとうが、集団で襲えば負傷する危険は少ない。巧みに危険を避ければ個体は生き残り、種族は繁栄する。モサモサからスタスタくらいに走る速度が上がったことで、ティラノザウルスはのろまという評判が消えてくれれば・・・。





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Last updated  2008.07.03 16:48:59
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