せんだって日記

せんだって日記

2010.01.30
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「わかったよ。腰パン程度のことで、五輪選手にふさわしくないだとか、そういう七面倒くさいことを言われるんだったらオレはオリさせて貰うよ。だって、オレは五輪代表である前に、何よりもまずオレ自身なわけだからさ」


 ニヒルなことで有名なコラムニストの小田嶋隆さんが書いた「『裾出し腰パン』を『皿仕上げ』でおいしくいただきましょう」( http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100212/212742/ )にある、国母選手の想定セリフだ。
 笑った笑った。


> 逆に言えば、謝罪会見を蹴飛ばす覚悟が無いのなら、最初から腰パンで歩くみたいなおイタはすべきじゃなかった。


 や、ホントそうだと思う。
 国母選手は(反骨的なXsportsプレイヤーとして相応しい態度で)席を立たなかったから、国民はますます怒ったのだ。不良ならハンパしたらいかんよ。


 それはそれとして、服装のことでクレームを入れた善良なる匿名の庶民も怖い。メンタリティとしては、ユダヤ人の家をSSにチクった第三帝国市民と同じだよな。
 国母選手の服装はダサいとはいえ、非国民扱いするのも怖い話です。ダサいことを咎めるならまだしも、取るに足らない子供じみた「反抗」を国辱まで言ってはいけない。(指を差して)笑えばいいと思うよ。


 しかし会見の態度と試合は国辱だ、というか僕がいたたまれないだけか。


 自分だけでなく、チームの集中力も削いじゃうでしょ。ツッパったあとで仲間に甘えてたら、日本チームが弱いってバレるでしょ。そんなこともわからないようなメンタルだから勝てないんだ。
 「いま痛快なだけ」というツッパリな選択を重ねていれば、いつかダブルマックツイストを決められるようになるの? そんなヌルいスポーツなの? 試合に集中できる環境を自分で壊してどうするの? 橋本聖子と話しあうとかフツーに面倒くさいでしょうが。18歳過ぎてそういうことも考えられないスポーツ選手がトップレベル? はぁ?


 国母選手の態度を見て「反抗」というものの実態がわかった。
 挑発的な服装、不貞腐れた記者会見などのあの手の「反抗」というのは、こうだ。

「オレはおまえらに面倒を見てもらうけれど、おまえらの言う事は聞きたくないんだぜ。服装は自由がいいと思いまーす」

 つまりこういう考え方、それが国母の示す「反抗」だ。 カッコいい!


 同じ技を二度続けてしくじった国母選手はこう言った。

「自分の思いを貫けたので悔いはない」

 本番で、同じ失敗を繰り返す程度の強さの、自分の思いなんだって。
 それじゃダメだろ。ダメなんだよ。
 Xsportsってそういうもんじゃないでしょ。派手なトリックをガッツリ決めて「ざまあみろ!」ってのがXsportsなんじゃねぇの?
 練習ってのはね、150%の精度でできるまでやるもんでしょ。そこまでやって、やっと緊張とプレッシャーに晒される本番で使える技になるんでしょ。
 バクチで勝てりゃ世話ないって。
 そんなヌルいものなのかよ。運で勝てるんだったら誰だっていいじゃん。じゃあ代表は星占いで決めようや。


 世界中の観客を魅了し、金メダルを決めたあとで、ショーン・ホワイトはこう言った。

「世界に僕の力を見せつけたかった」

 これがエクストリームスポーツをする者のメンタリティなんじゃないのかな。
 僕は今回でホントにショーンを尊敬したよ。
 観客のために、やる必要の無いダブルマックツイストにチャレンジして、体勢を崩しながらも脅威の集中力で転倒をこらえたでしょ。
 あの強引な着地に、アスリートとしての身体能力と集中力と練習量が見えて、プロライダーとしてのショーマンシップつまり負けん気の強さが輝いてたでしょ。
 プライドで、着地を決めたんだよ。


 ショーンの滑りはただでさえ普通にすげえんだけど、同じ失敗を繰り返した国母にはさ、アスリートとしての極限での身体能力も集中力も練習量も感じないし、プロライダーとしての資質も伺えない。
 国母の滑りには「悦び」が無い。
 あいつ、ダメなんだって。


 で。
 国母擁護論に「失敗したけど大技に挑戦したのがカッコいい、立派だ」ってのがありますね。

 それはね、練習のときにしか通用しない言葉だ。

 本番で失敗したらダメだよ。練習が足りなかっただけだってバレてるよ。着地ギリでコケるなんて、集中力が無かった証拠なんだよ。
 まして、二度続けて同じ失敗をしたら、それは本当にダメなんだよ。できもしない技にバクチを打つなんて、負け犬のあがきなんだもの。スポーツ経験ある人ならよくわかるよね。 あれはヤケクソなんだよ、ヤケクソ。アレをカッコいいと思う精神が神風特攻を生んだんだぜ。せっかくだから反省しようぜ。
 ショーン・ホワイトみたいなリアルライダーがいる世界で、パチンコや馬券買いみたいなことされても恥ずかしいよ。そういうのは田舎の合宿所でやってくれよ。


 オリンピックのハーフパイプには毎度「なさけなう!」と思わされる。チームが弱いのが外部から丸見え。
 今回もさ、アメリカチームが星条旗カラーのタータンチェックでユニフォームを揃えて、保守層に媚を売ってたわけじゃん。正統派じゃないXsportsの地位向上を図ってたわけじゃん。
 エクストリームなトリックエアでスノボ小僧を魅了して、同時にIOC貴族にも擦り寄る。
 しっかりしたチームじゃないか。
 オリンピックは、スノボが世界で生中継されるリアルに貴重な機会だもんね。


 そんなことより、アルペンスキーのダウンヒルの放映が扱い悪いとか、不満ですよ。不満の金メダルですよ。冬季でいちばん面白い競技なのにさ!






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最終更新日  2010.02.22 01:51:20
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