しろねこの足跡

しろねこの足跡

復讐



おじょうさんは決めたのです。自分を傷つける人達に勝とう、と。誰にも文句を言わせないようになろう、と。

それからのおじょうさんは、変わりました。
毎日大嫌いな計算ドリルを5ページしました。
毎日新聞を読んでわからない漢字は辞書でしらべました。

図書館からたくさん本を借りました。
本があれば、放課後の約束の心配なんて怖くなくなりました。

やがておじょうさんは、テストで100点が取れるようになりました。
中学受験をしなくてはいけない子達より、テストができるようになりました。

おじょうさんをあからさまには、いじめなくなる人もでてきました。

でもおじょうさんは、なんだかココロが晴れないのでした。
おじょうさんが望んでいたのは、誰かに勝って、有無をいわせないような強引なものではなかったはず・・・

おじょうさんの望む生活はこんなのではなかった。
おじょうさんの望む人生は・・・

おとうさんとおかあさんが仲がいいこと。
家族みんなが仲がいいこと。
楽しいお友達がいること。
時がながれるように、おじょうさんを囲む空間が穏やかにたたずむこと。

悩みのない時間をしろとすごすこと。

おじょうさんは気がつきました。
誰かに憎しみをちらつかせることや、のし上がって相手を見下すことは決してココロを満足させるものではない。

おじょうさんは考えました。
自分が望む生活をどうしたら手に入れられるか。

おじょうさんの復讐は、新たな一歩を踏み出したのでした。


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