「鬼面人を驚かす」的なところがあって、そんなにしなくても・・・・・って思てもた。
まあ、後も続くので楽しみにしていよう。
そやけど、「 パノラマ島綺譚
」がよかったな。
「「トミノの地獄」は、親に捨てられ見世物小屋へと売り飛ばされた双子の愛憎ロマネスク。育てられた家では虐待を受け、売り飛ばされた先でも悲惨な体験をする、哀れな双子の地獄巡りを描いていく。」
(KADAKAWAの紹介)
トミノの地獄
西條八十
詩集「砂金」より
姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、
可愛いトミノは宝玉(たま)を吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、
地獄くらやみ花も無き。
鞭で叩くはトミノの姉か、
鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、
無間地獄はひとつみち。
暗い地獄へ案内(あない)をたのむ、
金の羊に、鶯に。
皮の嚢(ふくろ)にやいくらほど入れよ、
無間地獄の旅支度。
春が来て候林に谿に、
暗い地獄谷七曲り。
籠にや鶯、車にや羊、
可愛いトミノの眼にや涙。
啼けよ、鶯、林の雨に
妹恋しと声かぎり。
啼けば反響(こだま)が地獄にひびき、
狐牡丹の花がさく。
地獄七山七谿めぐる、
可愛いトミノのひとり旅。
地獄ござらばもて来てたもれ、
針の御山の留針を。
赤い留針だてにはささぬ、
可愛いトミノのめじるしに。

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