ギターオーナー様は、エルサントのHIKI★様です
ユニットを組んでいるKON★様からのご紹介でリペアさせて頂く事に成りました
◆画像から確認して行きます
●60年代に製作されました、見事なビンテージギターです
●60年代のGibsonのインレイの特徴です
●アジャスタブルブリッジです
●クルーソンペグ特有のテンションが掛かって無い時は、動きが心配するほど軽いですが
トルクが掛かれば正確にチューニング出来ますので、現時点での交換の必要は有りません
●弾き込みが半端では有りません

●60年代に製作されたGibsonアコギに顕著に表れるクリアの剥離です
バックが剥がれると広範囲でこうなります・・・越川さん【今回のリペアと別件です】
60年代後半にGibsonで使われていたクリアラッカーの特徴と思われます
固くなってひび割れして剥離します、ガラスコーティングの様な感じです
●クリアが剥がれた部分にオーバーラッカーを吹くかは賛否が分かれます

◆フレットボードが乾き切ってますので、オイル分を補給してクリーニング後に
フレットを抜いて行きます
●サウンドホール周りの削れも凄いです
◆リペア開始して行きます
●フレットボードのクリーニングから始めます
●クリーニング後です
●フレットサンプルで打ち替えるフレットを選んで頂きました
215のジャンボに決まりました
●一度以上フレットを打ち替えた形跡が有りました
●11&12フレットにニカワを使った形跡が有りますので、このポイントの打込みは注意が必要です

●問題無く全てのフレットが抜けました
●フレットレスの状態でネックコンディションを確認します
大きく修正する必要は有りません
●フィンガーボードは400番のサンドペーパーで軽くサンディングするだけに留めます
●フレットの溝を丹念にクリーニングします
特に両端に残ってると打込みに支障が出ますので注意します
●フレットが打ち込める状態に成りました
●フレットボードR350に合わせてフレットワイヤーにRを付けます
●12インチのプレス型を使います
●打込み直前にもフレットボードを確認します
●テストで1フレットを打ち込んで見ます
素直に入りました
●最終フレットから打込んで行きます
●17F~11Fまではこの工具を使います
●10F~1Fはジョーズを使います
●全てのフレットの打ち込みが完了しました
●1弦側のトップに入ったクラックが光が漏れないか確認します
幸いにも現状では光が漏れませんが、パッチ補強が必要と判断しました
●軽くおっぺしますと段差が出来ますので、先にニカワを流し込んでおきます
●10mm径のマホガニーの丸棒を使います
●スプールクランプに弱い両面テープで貼り付けて、ピンポイントで貼り付けて行きます
●こんな感じで貼り付けます。クランプの固定時間は30分です
●ベベリングファイルでエッジを揃えます
ネック巾が39.0mmと細くサイドバインディングも有りますので、通常使う35度のベベリング
ファイルは使わず、45度のベベリングファイルを使います



●フレットの仕上がりです
エッジの角度は45度です

●リペア前の試奏で感じていたのですが敢えて指摘しませんでした。
ネックの太さに対して【E~E】の間隔が合って無くて、1Eがフレットボードの際に近すぎます
【2枚目の画像でも確認出来ます】慣れると感じなく成り、指摘されると気になって仕方ない
事を防ぐために指摘しませんでした
●39.6mmのネック巾に対してE~Eは、42.0mmのナット巾と同等に切られてますので
フレット打ち換えには必須のナット交換もしますので、39.0mmのナット巾で削り出します
●ニカワが硬化して、クラックの中では段差が出来ますので、数回に分けて盛って行きます
●ナットを交換します。綺麗に剥がれました
●なんと!プラスチック製のナットです。時代を感じた瞬間です
●ナットで正確なネック巾を測定しますと39.0mmでした
●ネック巾に合わせてナットを削り出します
●ピッタリ収まってる事を確認します
●ストリング・スペーシング・ルーラーでE~Eをマーキングします
●サクッと弦溝を切って正しい位置に弦が収まっているか確認します、OKです
●弦高を確認します、6E/12Fで2.25mmです
●1E/12Fは、1.75mmです
●6E&5Aの弦高が高いので、1フレットのクリアランスを調整します
●1フレットのクリアランスを確認します、OKです
●サドルの交換時期の判断が難しい所ですが、オリジナルが有ればコピーする
だけですから、比較的簡単です
●仕上がり一歩手前です
これから全体の微調整をして完全に仕上げて行きます、魂を入れる事になり、
この工程次第でギターの真価が問われますので、今回のリペアの中で最も大切な工程です。
◆最終チェックして行きます
●1フレットの仕上がりはOKです
●6E/12Fは2.30mmでOKです
●1E/12Fは1.80mmに仕上がりました
●水牛ボーンのオイル漬けナットの仕上がりです
ビンテージギターはオイル漬けに限ります
●打ち換えたフレットの仕上がりです
●トップのクラックも軽く押してもビクともしません
●ブリッジ周りの仕上がりです
●リフレッシュされたビンテージ・サザンジャンボです
最終チェックに合格しましたので、お渡しするお約束の日をお待ちするだけに成りました
◆試奏タイム
ビンテージギブソンを鳴らすだけのテクを持ち合わせてませんので、パワー弾きのコメントは
出来ませんが、囁く様な軽いタッチで弾いて見ましたら、Gibsonにこんな小技が出来るの?
って感じで、小さい音でも輪郭がハッキリした音で鳴ってくれました事は新発見でした。
🌸リフレッシュ‼たいへんよくできました🌸
🌻昨夜はお疲れさまでした! テスト試奏が気が付いたら大盛り上がりのライブ!
状態でギター好きはこれだから最高です!
リペア工房で即席ライブが始まってしまうのは、k2ギターファクトリーならではです
YouTubeでギターテクニックは確認してましたが、映像以上のテクに驚きました!
更にエルサントのファンになってしまいました!
これからもエルサントのギターのコンディション維持にお役に立ちたいと思ってますので
宜しくお願い致します