青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2021年06月13日
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カテゴリ: ギターリぺアー
◆Morris F10 1967年製のブリッジ剥がれリペア&全体チェックのご依頼を頂きました
 ギターオーナー様は、レアギターハンター&工房のレアギターアドバイザーのYosi様です
 Yosi様が久しぶりに入手されたギターですから、並みのビンテージでは無い事は無論です
 なんと!Morrisが穂高ギターから【独立?社名変更?】された直後の固体で、どうりで
 ヘッドロゴに全く見覚えが無い訳です


●超長期間弦を張ったままハードケースの中で眠りに付いていたそうです


●このロゴは初めて見ました


●コーションラベルの文字のインクがペンキを盛った様に見えます


●Kawase楽器さんのラベルも重要な意味が有るそうです




●ブリッジを外す事は簡単ですが、ブリッジ周りのボディの超隆起の修正には時間が掛かりますので
 先行してブリッジを外しておきます


●何十年間もハードケースの中で、弦を緩めずに保管した代償がこれです、弦を緩めていたら 
 この様な悲惨な事には成りません!これでも弦を緩る必要な無いし、弦を張った状態で計算されて
 ギターは作られていると、戯けごとを信じますか?


●この頃のMorrisは、ブリッジの接着にニカワが使われてる事を経験上知ってますので、
 ブリッジは簡単に外せます 


●約60℃で軟化~溶け出すニワカですから、1分毎にスクレーパーを差し込んで外して行きます


●簡単に外れました


●ブリッジに残ったニカワです
 ニカワは人類が使った楽器用の接着剤で最強と思ってます、タイトボンドも優れてますが



●隆起したボディがら外したブリッジは、漏れなく捻じれてますので、濡らして軽く絞ったタオルに
 挟んで、アイロンをあててスチームを発生させ修正しやすくしてから、クランプ固定しておきます


●外したボディの隆起後はボディクランプで修正しますが、完全に水平に戻す事は難しいです
 ブリッジの貼り戻しに支障が出ないレベルまで修正します


●素直に真っすぐに戻りました



●ブリッジのセンター部分を頂点に、富士山の裾野のように変形してます
 弦を緩めなかった代償です


●公開出来ない方法で隆起した部分を修正します


●更にボディクランプで修正します



●ラストはブリッジをセットしてクランプを掛けます


●ブリッジが貼り戻せるレベルまで、ボディの修正が完了しましたのでブリッジを貼り戻して行きます
 タイトボンドⅢを使います


●タップリ盛って位置決め用のピンを差し込みます


●センターからクランプを掛けて行きます


●ここまま接着固定を待ちます


●お持ち頂いた弦は、012~です。モーリスには太すぎますので、工房ストックの010~を張ります



●隙間なくビッタリ接着されている事を確認します

🌻アバウトな測定ですが、ブリッジを貼り戻して弦高を測定しましたら、ありゃまぁ~です
 このままでは楽器としてでは無く、壁掛けオブジェになってしまいます

◆ネックヒターで修正して行きます

●先に元起きを修正します


●フレットボードを修正して行きますが、ロッド調整口は無いのですが、ネックの中に鉄芯が
 仕込まれてます、宜しく無い予感がします                ☟

●ネックに磁石が張り付き、横にしても落ちません


●ヒターを掛けた翌日のクランプを外した直後は、効果有りの判定でした

●午後になってセッティングを始めようとしましたら、順ゾリに戻ってます・・・予感的中です

◆順ゾリを残したまま弾き易いセッティングが可能か確認します

●ブリッジ側は先に手を入れて行きます
 マウントしているサドルは既存のサドルですが、基準として弦高を計算すれば済みますので
 そのまま使います


●タイトボンドで塞がったピンホールを専用リマーで開通しておきます


●ブリッジトップを削ります

🌻ここまで手を入れても劇的に弦高が下がる事は有りませんでしたので、もう少し気合を入れて
 望みます・・・工房始まって以来の 🏳 だけは避けなければなりません


●再々度ネックヒーターを掛けて行きます
 3度目のヒーターで2~7フレットの順ゾリがかなり修正出来ました


●15F~最終フレットが極端に高いので、この部分を中心にフレットを擦り合わせします
 15Fから上のポジションは滅多に使う事が有りませんので、思い切って擦り合わせます


●ノーテンションですがストレートに矯正出来ました


●サドルはマウントしてませんが、ブリッジと測定定規との接点はブリッジをマウントした
 高さに近いです

●6E/12Fのポジションで1.5mmです

◆テスト弦を張ってセッティングして行きます


●ここまで修正しても、12フレットが2.5~2.75mmも有りますが・・・

●ご安心下さい、サドルにはこれだけの余裕が有りますので、どんな高さにもセッティング可能です

●今回は1フレットを下げるために挟んだのでは無く、上げるためのスペーサーです

●1フレットが低すぎますのでナットを交換します

🌻ロッド無しとはお聞きしてましたので、予定ではブリッジを貼り戻してセッティングすればOKと
 イメージしてましたが、実際は調整口無しのロッド入り【鉄芯入り】のネックでした
 長い時間を掛けて鉄芯まで順ゾリしてる可能性が有り【修正しては元通り】で今回は久しぶりに
 気合入りまくりのリペアでした
 K・Yairiのビンテージギターで、同じ構造のネックのギターはネック修正が永久保証と
 聞いた事が有ります。フレットボードを剥がしてリペアしているのでは無いかと推測して
 ますが、メーカーの関係者様、あるいはご存じのゲスト様がいらっしゃいましたらご教授下さい

◆ナットを交換して行きます

●マスキングテープで養生をします

●1分程度ドライヤーで温めます、接着にはニカワが使われてました


●どなたかの手が入って入る事は確実で、6弦~4弦&と3弦~1弦の高さが逆転してます


●1フレットの高さからナット弦溝の底辺を、余裕を持たせた高さでマーキングします
 0.18インチは約0.5mmです


●ピッタリ収まりました


●サドルをエボニーで削り出して行きます
 捨てサドルは6E&1Eの高さだけ使います


●上のラインが捨てサドルの高さで、下のラインが修正後の高さです


●ロングサドルの場合は、6E~1Eまで正確に削って、両サイドは残しておきます

●サドルをセットしてから両端の整形をしますが、1Eの端は外す事を考慮して僅かに出る様に
 整形します

◆セッティングの確認をして行きます

●1フレットは0.5mm弱で予定通りです

●6E/12Fは、2.4mm有りますが、K2&KIKI氏【共に低い弦高好き】が弾いても違和感は
 有りません

●1E/12Fは、2.0mmですが6Eと同様です


●ネックリペアの完了です


●ブリッジ張り戻しのお気軽リペアの予定から、激動のリペアを済ませましてようやく
 お渡し出来る仕上がりまでこぎつけました!
 初の🏳【白旗】を回避する事が出来ました

◆試奏タイムです
 弦高&セッティングに全神経を集中してましたが、途中の弾きチェックの試奏でも
 なかかな良い音質です。6Eは○○ですが、中音域~高音域はWシリーズの前身だねと
 感じます。
 弦高データよりも実際の弾き心地には、全く問題は有りませんのでご安心下さい


🌸時と場合によっては、パワー技も必要と感じたリペアでした🌸


to be





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最終更新日  2021年07月03日 23時27分10秒
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