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少し前に大藪春彦氏の往年の名作『蘇る金狼』を読み返しました。恐らくこれで3回目か4回目です。映画化もされ、主演の松田優作のインパクトも凄かったですが原作はまた映画と違った深みがあります。主人公の朝倉哲也が摂る食事が以前から読みながら気になっていました。この小説は1962~1964年に書かれたもので僕はまだ生まれていないため、馴染みのない食品がいくつか出てきます。食事場所は朝倉の自宅や店やそれぞれでず。それでは登場順に並べてみました。------------------------------------------------------------------------・おでん3人前と日本酒5合。・日本酒とすき焼き3人前・サーロインステーキとピザとキャンティ・マグロの缶詰・豚汁とクジラのテキと目玉焼き・焼き鳥30本・ホットドッグ3本 牛乳2本・タクシーのなかでパンを半斤、ソーセージ500グラム、ジュース数本・オールドパー 3分の1・黒ビール、玉ねぎのスライスと冷肉のサンドウィッチ・フランクフルトソーセージと黒パン(京子の部屋で)・毛蟹と伊勢海老と黒ビール・ソバ屋で大盛りのチャーシュー麺・金目鯛のチリ鍋、フグのヒレ酒・スライスチーズと玉ねぎとピックルスのサンドウィッチ・目玉焼き5個・缶詰のサーディンをのせたオープンサンド・ソーセージと生のパセリ・ボロニアソーセージとリンゴ・3人前の焼き餃子・玉ねぎとチーズとバターを乗せたオープン・サンドウィッチ・丼に盛り上げた本物のキャヴィアとウオッカのドライ・マルティニ・イノシシの燻製、アワビの乾物 真鴨のスープ、キジのミラネーズ、鹿のステーキ、熊の子の丸焼き、ウズラのパイ (社長宅で)・3杯のウオツカ・マルティニと1キロの特大サーロインステーキと洗面器一杯の生野菜 (会社の近くのグリルで)・ジャージーバターコーヒーと大鉢の野菜サラダと半熟卵3個------------------------------------------------------------------------朝倉さん、これらの食事を旺盛な食欲で胃に流し込んでいきます。それにしても60年代前半に日本にピザがあったなんて驚きです。あっ、なんかすき焼きが食べてたくなってきました(笑)
February 12, 2023
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先日、レオ・セイヤーのベストを聴いていて、「あっ、新たな発見!」と思いました。『One Man Band』という曲があり、甲斐バンドの初期の曲の『吟遊詩人の唄(ONE MAN BAND)』はここからの引用(あるいは盗作、オマージュ)だと思いクレジットを調べるとなんと作詞:LEO SAYER、訳詞:甲斐よしひろ、作曲:DAVID COURTNEYとなっていました。(レコードだと表記が少し違っています)小学生の頃、甲斐バンドを好きになり、狂い出しました。特にシングルのB面に『ポップコーンをほおばって』『翼あるもの』『メモリーグラス』『きんぽうげ』など佳曲が多く、甲斐よしひろは真の天才だと思いました。高校生になり、最初の解散をするまで僕のアイドルでした。その頃から僕は洋楽を手当たり次第、聴き出します。「あれ、この曲甲斐バンドのあの曲に似ている」「あれ、これも似てる」はじめ僕はなにかの偶然だと思いました。しかし、曲を聴けば聴くほどそれは増殖していきます。ローリング・ストーンズを筆頭にロキシー・ミュージック、ルー・リード、フリートウッドマック、キンクス、ゾンビーズ、カーリー・サイモン、バッファロー・スプリングフィールドetc、曲だけでなくタイトルもアルバムジャケットも似てるものがゴロゴロ出てきます。打ちのめされたような気分になり、僕は現実を受け入れるしかありませんでした。偶然似ているわけではなく意図的なんだと。それからは日本のミュージシャンに嫌悪感、不信感を抱くようになりました。しかし、その4年後くらいからユーミン(70、80年代の作品)を聴くようになり、そのクオリティの高さに日本人アーティストへの嫌悪感は消えていきました。30歳を過ぎたとき、何気なく甲斐バンドのサードアルバム『ガラスの動物園』のLPを聴いたら懐かしさもありますが「あー、甲斐バンド、やっぱりいいなー」と思いました。同じ事象に関して不快になった記憶よりは良かった記憶のほうが勝るのかも知れません。今回の件でもしかしたら他にも引用だと思い込んでいる曲があるかと思い、調べましたが他は作詞・作曲 甲斐よしひろでした。恐るべし、甲斐バンド。
June 16, 2019
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