フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記

フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記

2007年11月09日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
ザハロワは、恋の喜びを謳い上げるシーンがとても良かったと思います。長い腕としなやかな上半身が凄く雄弁に恋をしたマルグリットの気持ちを物語っていました。この辺りも嬉しい驚きだったな~。くどいようだけどこんなザハロワを観られるとは思っていなかったので。
アルマンの熱情に絆されてマルグリット自身も彼への恋に落ちていくシーンや、別荘での愛の暮らしで見せるマルグリットの喜びに浮き立つ心とか、上半身での表現が特に見事だったと思う。ザハロワってこんな「恋する女」の顔も出来るんだ~、というのが正直な感想かな。勿論いかに「恋する女」と言えどもザハロワらしい気品というか気高さは少しも失われてはいないんだよね。「恋する女」なんだけど「女」になり過ぎるということはない。この辺りも「椿姫」のイメージにぴったりで、私的には好感度大でした。
アルマンの留守中、一人残ったマルグリットが彼から贈られた詩集を手にし、愛おしそうに頬ずりするような場面がありましたが、この辺りもマルグリットのアルマンに対する心情がすごくよく伝わってきてとても良かったです。つかの間の幸福はしかし残酷にも直ぐに破られる時が来ます。アルマンの父から息子と別れてくれるよう、頼まれるマルグリット。最初は抵抗?していた彼女でしたが、アルマンの父から彼女自身の「過去」を持ち出されると、もうどうしようもない訳です。彼女の体を通り過ぎて行った幾人もの男たちの幻影に打ちのめされるマルグリット。自分自身の「過去」が仇になって今の自分に襲い掛かってくる。この現実の前にマルグリットはなす術もなく頭を垂れるしかありません。マルグリットのおでこにキスして去っていくアルマンの父。アルマンの父だって別に全然悪い人なんかじゃないのに、子を思う親としてはこのような振る舞いに及ばざるを得なかった。己自身を省みて、そしてアルマンの将来を思う故に、マルグリットもまた、彼と別れる決意をする。彼への別れの手紙を書き出すマルグリット。この辺りもまた、話の展開速いな~、と思ってしまいましたが、まぁよしとしましょう(笑)。結局事情を知らないアルマンが激情の赴くまま踊り狂った後(でしたっけ?)幕が下ります。
ここまでの一幕の出来は、私としてはとても良かったと思いました。何と言っても主役二人が素晴らしかったし、舞台美術も美しくとても素晴らしかった。音楽もなんとなく古風でおっとりした感じで(え~、正直あまりよく覚えていないです・・)「詩的」な世界を形作っていたと思います。そうなんですよね~、この牧版「椿姫」って、要するに「美しい詩」なんですよ。「ドラマティック」ではない。ここが、ノイマイヤー版との決定的な違いでしょう。ノイマイヤーの「椿姫」はそれはもうドラマティックですので、あれが刷り込みとなっている方には、正直あまり面白いことはないのかも知れない、と思います。私は正直、あのノイマイヤー版は名作中の名作で、「椿姫」を主題としたバレエがこの先いくら制作されたとしても、あれを超えるものは多分絶対に出ては来ないだろう、と思っていましたし、また牧版「椿姫」そのものに対して過分の期待を抱いてはいませんでした。と言うか新制作がどうのこうのなど、殆どど~でも良かったのです。「ザハロワを観る為に」行ったのですから。だからザハロワが想像以上に「マルグリット」だった、それだけで嬉しくて私としては大満足な訳で、「椿姫」という作品の出来云々については二の次三の次、だった。あのノイマイヤーを超えることは絶対にあり得ない、と思っていましたし、完全に「別物」と割り切っていた訳です。なので、こういう「椿姫」があってもいいんじゃない?あくまで詩的に美しい「椿姫」があっても。くらいの感覚でいます。ドラマティックであることだけがバレエではないし、こんな「ポエジー」な世界に浸ることが出来るのもまた、バレエならでは。ザハロワの清らかな美しさにはこちらの方の「椿姫」の方が合ってるようにも思えたし。とは言え、予想以上の演技を見せてくれたのでノイマイヤー版も結構いけるかも?ちょっと背が高いのが問題かなぁ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007年11月09日 15時11分43秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

まるさん@ WBC雑感  新緑の里さん、続きです。  WBC、…
まるさん@ Re:衝撃のネイサン・チェン~2017四大陸。(02/23) 新緑の里さん、ご返信、本当にありがとう…
新緑の里 @ Re[1]:衝撃のネイサン・チェン~2017四大陸。(02/23) まるさん > 今の男子フィギュアの状況…
新緑の里 @ Re[1]:衝撃のネイサン・チェン~2017四大陸。(02/23) まるさん 大変興味深く拝読させて頂きまし…
まるさん@ Re:衝撃のネイサン・チェン~2017四大陸。(02/23) 新緑の里さん、ご返信ありがとうございま…

プロフィール

新緑の里

新緑の里

バックナンバー

2026年08月
2026年07月
2026年06月
2026年05月
2026年04月

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: