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Aug 17, 2010
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しかし、未だかつて表彰台のてっぺんには登った事がなかった。

どうしても勝ちが欲しかった。
今まではチーム員だけで夏の耐久を闘ってきたが、2010年はこれを変えた。
イギリスで闘っている清成龍一を招へいした。
清成は過去、8耐で2回の優勝経験がある。
実力は申し分ない。
チーム員も10年の8耐挑戦で勝ちを狙える力をつけている。
今年こそ勝てる。



清成が最後のテストに参加出来ない状況になってしまう。
清成はBSB参戦中のため鈴鹿300kmも参戦していない。
合同テストにも参加日数が限られてしまった。
マシンをセットアップする時間が足りない。

清成はテスト不足を少しでも解消する為、高橋とメール等でセッテングの進み具合を確認し合っていた。


清成が8耐の為、ついに帰国。
清成、高橋のセッテイングしたマシンで走るがタイムが伸びない。
2人のライダーがセッテイングが異なり、妥協点が見つからない。
時間がない。

悩みぬいた清成がついに発言する。
”自分のセッティングでいきたい。”

清成のセッテイングのマシンでゆく。

ここからまさに突貫工事で清成セッティングにマシンを造り直す。
高橋はポジションから何から自分に合っていないマシンを必死に乗りこなそうとする。

予選中、他のチームが派手にラップタイムを更新する中、
ハルクプロは黙々とセットアップに励む。

チームの為、今回は裏方として淡々とマシンのセットアップに努めた。
なんとか闘えるマシンに仕上がったのは決勝当日の朝、フリー走行を終えた時点だった。


決勝、上位陣がトラブルや転倒で順位を落としていったが、634番はトップ争いにカラんでいた。

清成は8耐を自らが”走りたいレース”という。
理由は単純だ。
”走り込めるから”

予選では今ひとつ乗れていなかった清成の走りが変わってくる。
ライバルチームにとって”調子づかせてはいけない男”、清成龍一が蘇りつつあった。


2度の8耐挑戦で2度とも表彰台に登った高橋巧、過去2回の8耐はウェットコンデションのレースだった。
路面温度67度、未だ体験した事もない猛暑が高橋巧に襲いかかる。

目の前を走るヨシムラのマシンは尻振りダンス、タイヤがタレているのはわかっているが、テールに何度も迫るもの抜く事が出来ない。

対するヨシムラの青木宣篤はこの暑さには免疫があった。
2005年鈴鹿8耐、キャメルバッグ(皮ツナギに装着する水筒)が外れてしまい水分補給なしで走り続け、ライダー交代のあと動けなくなるほどの脱水症状になった経験があった。
青木宣篤は自らのタイヤに負担がかからないようバックマーカーを上手に間に入れてマージンを作り、ラスト10周、暑さで人間もタイヤも一番厳しい時間帯にスパートするという巧みな走りをみせる。
ベテランらしい走りが冴えわたる一方、結果7秒もの大差を付けられて、高橋巧はメンタル的にも大きなダメージを負ってしまう。

ペアライダーである清成龍一はそんな高橋巧の走りを冷静に観ていた。
今までは大先輩と組んで、自分を引っ張ってくれた。
今度は自分が後輩達を引っ張ってやらなければならない。
後輩の高橋巧が走り慣れない自分のマシンで身も心もボロボロになりながら、必死に走っている。
ライダーたるもの頭の中は常にクールに・・しかし燃えない訳にはいかなった。

巧からマシンを受け取った清成龍一、前を走るヨシムラを猛追し、トップを奪取する。


高橋巧は1時間の休憩では回復しない身体で必死に闘っていた。
しかし、未だかつて経験した事のない暑さ、慣れないポジション、ついに身体が限界を超えた。
予定周回数前でピットイン。
走行後、崩れるようにクルーに抱えられる高橋。

清成龍一、高橋の気持ちが痛いほど伝わっていた。
このレース・・負けるわけにはいかない。





詳細はコチラ
  ↓
2010 CBR1000RR #634 清成龍一/中上貴昌/高橋巧





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Last updated  Aug 19, 2010 06:28:50 PM コメントを書く
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