昔の書き物からもうひとつ。
問題にぶつかった時の対処法だ。
20代で様々な苦悩を経験した。
30代になり、ある程度それを乗り越えるノウハウを手に入れた(つもりであった)ことに気付いた。
それを後輩に伝えようと思った。
あの頃は、結構僕は後輩から信頼が厚かったのだ。
《 壁をぶち破れ 》
1988.7.
目標へ向かってまっしぐらに進んで行こうとしても、あるところで一歩も進めなくなる。
ぼやぼやしていると、元に押し返されそうだ。
まるで目に見えない大きな壁が僕の前に立ちはだかり、ゆくえを遮っているようだ。
人はいろいろなことで『壁』に突き当たる。
仕事ではもちろん、スポーツや趣味の世界でも、進歩上達のためには『壁』を避けては通れない。
だけど覚えておいてほしい。
壁はいつも前に進もうとする時にだけ現れるものなのだ。
数字を伸ばしたい、うまくなりたい、成長したいと思う情念が、思わぬ問題に突き当たって挫かれた時、壁の厚さを痛感するのだ。
だから壁を感じたら、君が前向きに生きている人間だという証明になる。
世の中には壁と対決しようとせず、後ろ向きにもたれて停止いる奴もいる。
そんな奴らと一緒になってはいけない。
壁に跳ね返されたら、壁に突き進んだ自分を誇りに思おうじゃないか。
しかし、壁はみずからの手で、解決しなければならないものなのだ。
焦ってはいけない、悲観してもいけない。
君の生涯において、今が最大のターニングポイントなのかもしれないという、可能性を肝に銘じよう。
君が自分の心に聞いてみて、どうしてもやりたいことがあったなら、「絶対にそれを手に入れるまでつづけるのだ」という決心をするのだ。
そうしたら後は、ただ次のことを冷静になって、誰か他人にしてあげるつもりで、淡々とこなせばいい。
1)事実の把握―現実に事態はどういう状況なのかを、できるだけ客観的に、公平に整理する。問題を必要以上に大きく捕らえている場合も多い。
⇒君を悩ます壁の大部分は、君が混乱していることにまず原因がある。
2)問題点の分析―障害になる問題点を洗い出す。
計画が狂ったのは、何が原因だったのかを解明する。 そもそも甘い計画に原因があることもあるが、反省は後回しでとにかく客観的に問題点をピックアップする。
⇒問題点を手際よく表現することによって、問題は半ば解決できたも同然である。
3)解決案を出す―できる範囲内のことだけを、できるだけ具体的な行動計画を、数多く考える。
リラックスして様々な案を考えるが、だめなアイデアにだめな理由をつける必要はない。 いろんな解決法を用意しておけば、次にぶつかる障害の対処法にもなるのだ。
⇒完璧を求めてはいけない。今より少しでもよくなればOKという気持ちでよい。
4)解決案の中で、すぐに出来るものから実行に移す―とにかくすぐやる。
行動を起こすことで道は開かれる。
⇒やることが決まれば、結果を気にせず、ただやるだけ。
以上のことを継続的に行えば、君がそれまで壁だと思っていた悩みは、いつのまにか木っ端微塵にふっとんでいるに違いない。
その時、なんであんなことに悩んでいたのだろうと不思議がっているに違いない。
でもその時、君は確実に成長している。
そして、困難に打ち勝つことこそ、人生の楽しみだと知るだろう。
どんなゲームだって、難しければそれだけやった時の快感は格別じゃないか。
壁の向こうには、新たなる道がある。
君は成功のためこの壁を、よじ登るかぶち壊さなければならない。
さもなければ君は一生そこを抜け出せない。
この壁を乗り越えさえすれば、君の理想に一歩近づけるのだ。
"人生で最も大切なことは、利益を温存することではなく、損失から利益を生み出すことである"
君の夢が、問題より大きければ、必ずその壁は乗り越えられる。
昔の文章は非常に恥ずかしい。
見せたくない写真を見るようだ。
プロの作家は昔の出版物を、冷静に読めるものなのだろうか。
それはともかく、以上のような思考回路で僕は仕事に向かっていた。
だから問題が生まれても、割とゲーム感覚で乗り越えられた。
建築の仕事に移ってからも、様々な困難な現場に立ち会ったが、「終わらない現場はない」と心に言い聞かせ、こなしてきた。
難しい現場の方がやりがいがあって楽しかった。
僕のメンタリティが壊れたのは、目の前の壁のせいではなく、後ろからの攻撃だった。
本当に精神を悩ますのは、"人間関係"である。
それを乗り越えるには、次のステップを上がらなければならない。
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