子どもの本の小部屋 それから農的生活のこと

子どもの本の小部屋 それから農的生活のこと

2010.09.17
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カテゴリ: 日本の児童文学
トロッコ

おはなしの当番まで1か月になりました。

おはなしを覚えるとき、私はいつもノートに書き写します。
そうすれば、ぶ厚い本を持ち歩かなくてすむし、何より書くという作業がおはなしを脳に刻みつけてくれるような気がします。
おはなしを書き写すと、邪念が追い払われ写教のような効果もアリ。

書き写すためのノートを探していたら、以前文章修業のために写した芥川龍之介の「 トロッコ 」を見つけました。

主人公の良平は、鉄道施設工事を毎日見に行きました。
トロッコで土を運ぶ作業がおもしろかったのです。

「おじさん、押してやろうか?」
土工からは快い返事がかえってきました。
線路を登りつめると今度は下りになり、トロッコに乗って飛ぶように走りました。
そしてトロッコが止まると、また押します。
また登りつめると海が開け、良平は遠くに来過ぎたことに気がつきます。
またトロッコは下りに…。
良平はもうおもしろい気持ちになれませんでした。
土工たちがお茶を飲み始め、良平はいらいらしてきます。
日が暮れかかり、もうじっと座っていることなど、とてもできなくなってしまいます。
そして、土工は「もう遅くなるから帰りな」と言って、良平を山に残したまま行ってしまいます。

私は「 トロッコ
良平の気持ちが手に取るようにわかるからです。

誰でも子どもの頃、そんな気持ちを味わったことがあると思います。
友達に連れられて行った公園で遊んでいて、母と約束した時間になっても友達は帰ろうとしない。
一人で帰ろうにも、帰り道がわからない。
いくら「帰ろう」と言っても友達は聞いてくれず、時間がどんどん過ぎていく…。


もうすぐ終点がありそうな気がする。
ここで帰るのはもったいない。
でも、もうすぐ暗くなってくる…。

この物語の最後には、妻子を持った良平も描かれています。
大人になって感じる人生への焦りや不安。
その部分が、私の胸に何か重たいものをズシーンと押しつけてきます。


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三毛猫 座
日本の児童文学





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Last updated  2010.09.27 10:23:49 コメントを書く
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