できましたら、もう一度、読み返していただきたいのですが、私は、そんな方法を奨励しているわけではありません。

投資家は馬鹿ではありませんし、安易な虚像の成長ストーリーを信じてくれるほど生易しい相手では有りません。

そんな小手先の経営をしようとすれば、すぐに化けの皮が剥がれる時代です。

私は、そんなアコギなことをもくろむ安易な経営者にだまされないために、思い切り理論武装しておきたくて、日夜研鑽、実践してきたつもりなんです。 (November 26, 2005 10:14:17 PM)

Perpetual Traveler(時由人)

Perpetual Traveler(時由人)

November 24, 2005
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カテゴリ: 証券実務/経済時事
【会社のコスト負担】
会社のコスト負担の点においても、
仮に大きな成長を遂げたハッピーな会社が、社員に対して何もオプション付与をせず、
現金資産(ボーナス支給)のみでモチベーションを保つとすれば、
むしろ、資本市場から差額(利益)を調達できるストック・オプションよりも
(さまざまな影響・事情を考慮すると)コスト高になる可能性もあります。

ストック・オプションの実際的なコストとは、
・新株予約権証券の発行・印刷コスト
・オプションの付与価格


前者は、直近(平成14年度)のストック・オプション法制の整備により、
条件が整えば証券不発行の手続きが可能になりましたし、
後者も、条件が整えば(有利発行では無いストック・オプション目的で発行する等)
発行会社から権利付与対象者へは「無償」で譲渡が可能になりました。

つまり、権利付与時点のコスト負担・繰り延べ負担も事実上無くなりました。

さて、先ほど、成果報酬の現金支給の方法は、
ストック・オプションに代表される「インセンティブ方式」に比べ
コスト高になる可能性があると述べましたね。その心は・・・

現金資産からの支払い例として、
成果報酬を従業員対象に現金支給負担とする場合は、
会社にとって不確定の変動費となります。

社会保険料の会社折半負担分も逓増し、人事的コストとキャッシュアウト負担が増大します。

また、役員対象には、利益処分による役員賞与としての支払方法になります。
これも、結局は配当可能利益の範囲内から、株主利益を流出させる効果になります。
つまり、株主利益の一部を「削って」役員にボーナス支給することになるわけですね。

一言で言い表すと、げんなま一直線のボーナス支給って、「死に金(しにがね)」。

(判りづらいか・・・)
何故かと言うと、「後付け報酬」の状態に他ならないからです。

人間とは、事前に高い目標を掲げてコミットしないと頑張らない生き物ということなんです。

それほど頑張らない人たちに、後付けでフタを開けてみたら
たまたまちょっとだけ良い業績が出たので現金支給しま~す(´▽`)
という方式は、モチベーションがまったく上がらない「ぬるい」方法と私は考えているんです。

(失礼ながら、公務員さん方や古い体質のロートル企業さん方を観てください。
後付け報酬をた~くさんもらっています。当然ながら業績のほうは成長していきません)

ぬるいことにおカネを使うってことは、最大の無駄遣い/コスト高ではありませんか?
これがまさに、いわゆる「死に金(しにがね)」。
モチベーションも業績も上がらないのですから、当然、株主のためにもなりゃしない。
ああ、つまらん縮小均衡。

そんなわけで、せっかく同じカネを使うのであれば、
「活きたおカネの使い方」をしよう、って思考が出てくるんです。
(つづく)





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Last updated  November 25, 2005 11:43:20 AM
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なるほど  
金丸大三  さん
さすが鬼の株主ですな~(笑)。

ただ、従業員側からみると、後から業績アップで儲けるかもしれないストックオプションと目先の現金支給では、後者を望む人が多いのも事実かも。

モチベーションをアップすれば、業績があがることを前提考えると、現金支給とストックオプションのバランスを考えることも活きたお金の使い方になるのかもしれません。

最初は、ストックオプションを少しずつとしても、儲かっている人がどんどんでてきたよーーと見せておいて、モチベートする必要もあると思います。

結局、stareyesさんのおっしゃるように、「生きたお金の使い方」。これにつきるのでしょうね。なるほど納得です。 (November 26, 2005 10:00:55 AM)

Re:なるほど(11/24)  
stareyes1947  さん
金丸大三さん
>さすが鬼の株主ですな~(笑)。

エヘへ・・・鬼の株主(`▽´)

>ただ、従業員側からみると、後から業績アップで儲けるかもしれないストックオプションと目先の現金支給では、後者を望む人が多いのも事実かも。

そうですね、頑張らないと業績アップしないかもしれないし、業績アップしても肝心の株価が上がらないかもしれない。
一種のニンジン作戦、賭けの要素は大きいんです。
しかもその責任は、権利者(役員・従業員)が全員で負う、という過酷な制度なんですよ。

>モチベーションをアップすれば、業績があがることを前提考えると、現金支給とストックオプションのバランスを考えることも活きたお金の使い方になるのかもしれません。

>最初は、ストックオプションを少しずつとしても、儲かっている人がどんどんでてきたよーーと見せておいて、モチベートする必要もあると思います。


ピンポーーン!ドンピシャです。
これはすばらしいコメント、ありがとうございます。

こうしてみると、ストック・オプション施策っていうのは、単なる「株式関連実務」とか「企業ファイナンス」の範疇にとどまらない「人事政策」であり、「社員教育」でもあるわけです。

むしろ、役員/従業員向けに、企業評価をステークホルダーの皆さんから受けていることを意識付けし、ますますのスキル成長とモチベーション向上を促すこと。

こういった人事面からの効果を狙っていく、ということが本題になってくるということなんです。 (November 26, 2005 10:20:00 AM)

Re:ストック・オプション実務~その3(11/24)  
stareyes1947さん、毎々貴重なお話をありがとうございます。実務経験を通した貴兄のお話は共感する部分が多いのですが、こと「ストックオプション」に関しては、私は「株主」の視点からはネガティブに考えております。
特に上場して日が浅い企業の場合、目先の現金の使い道は、自社成長のための投資で一杯一杯で、役員や従業員の給与のための余力がない場合がほとんど。そんなときに「便利」なのがストックオプション。業績成長のストーリーさえ投資家に信じ込ませれば、実際の業績が伴わなくても、株価さえ上昇すれば、手元に現金がないにもかかわらず、役員、従業員にボーナスが入る、という仕組み。実際に、この仕組みを悪用してストックオプション発行⇒株式分割⇒高値で新株発行の上売却⇒株主価値の既存、という例を散見します。
ストックオプションなど使わなくても、着実に利益創造を続け、役員にも従業員にも満足いく給与を払いつつもESPが上昇してしまい、そのなかから積極的に自社株を消却してゆく企業のほうを私は応援したいと考えます。 (November 26, 2005 01:08:09 PM)

Re[1]:ストック・オプション実務~その3(11/24)  
stareyes1947  さん
- アルケミスト -さん
>特に上場して日が浅い企業の場合、目先の現金の使い道は、自社成長のための投資で一杯一杯で、役員や従業員の給与のための余力がない場合がほとんど。そんなときに「便利」なのがストックオプション。業績成長のストーリーさえ投資家に信じ込ませれば、実際の業績が伴わなくても、株価さえ上昇すれば、手元に現金がないにもかかわらず、役員、従業員にボーナスが入る、という仕組み。

こういった要素は、私は判りきっているつもりです。
経営ダイナミズムという大きな観点から考えれば、そういった状況というのは、ほんの細部のことであり、またほんの一時期のことに過ぎないと思うのです。


>実際に、この仕組みを悪用してストックオプション発行⇒株式分割⇒高値で新株発行の上売却⇒株主価値の既存、という例を散見します。

本質の話からずれますので、これもあまり多言はしたくないのですが、それはそれで、「株価の上昇」という恩恵を、既存の株主も一緒に受けているでしょうね。でもそれは、あくまで一部の悪質な企業の事例であり、本質を外れた議論かと思います。
健全な運用をしている企業はいくらでもあります。実際に私が保有している会社でも、感心するくらいの会社が存在しています。

>ストックオプションなど使わなくても、着実に利益創造を続け、役員にも従業員にも満足いく給与を払いつつもESPが上昇してしまい、そのなかから積極的に自社株を消却してゆく企業のほうを私は応援したいと考えます。

企業の選別は人それぞれ、もちろんあって良いものと思います。
アルケミストさんなら、それで間違いない方向であると考えます。

私の本意としては、ステレオタイプで物事を考えると、選択肢が少なく、狭くなってしまいますよ、という警鐘のつもりで述べているとお考えくだされば幸いです。 (November 26, 2005 10:07:47 PM)

Re[2]:ストック・オプション実務~その3(11/24)  
stareyes1947  さん

Re[2]:ストック・オプション実務~その3(11/24)  
stareyes1947さん

おはようございます。文章を字面だけで読むと、なんだかケンカを売っているようなコメントになってしまいましたが(笑い)・・・私程度の認識はすべて承知の上で、なおかつストックオプション制度は企業価値創造のために有効であり、実際に上手に活用している企業例はたくさんある、ということですね。
私は「インボイス」を例に、法に触れなければなんでもありかい?というようなファイナンス・テクニックという悪いイメージが頭に染込んでしまっていまして・・・
参照:磯崎哲也事務所
http://www.tez.com/blog/

固定概念で物事を見ては本質を見逃しますので、さならるご持論の展開を楽しみにしております。前言の失礼、お詫びいたします。 (November 27, 2005 06:28:03 AM)

Re[3]:ストック・オプション実務~その3(11/24)  
stareyes1947  さん
- アルケミスト -さん

お気遣いさせてしまい、申し訳ございません。
私のほうこそ、文字だけですと本当につっけんどんなモノの言い方に見えますね、ああ歯がゆいです(^^;

私も、最近ほんの一部に、ストック・オプション制度の高尚な趣旨・効果(人事/教育)を冒涜するかの如くの「アホかいな」企業があることを承知しており、いいかげんにしろ、と辟易しております。

事例のI社も存じています、そして、HモンさんのL社。
そりゃ、本業で実益をちゃんと上げている、とはおっしゃいますが。
こと、ファイナンス手法はマネーゲームの極地ですからねぇ。

それぞれのCFOの顔を見ると、蹴りを一発お見舞いしてあげたくなるほどです。

一昔前は、皆さん真面目に運用していたように記憶しているのですが・・・
健全な資本市場よ再び、と願ってやみません。 (November 27, 2005 10:53:09 AM)

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