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林沖

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S君        .@ Re:ジェット・リー主演「海洋天堂」を見て(06/02) ストーリーは全てウッキーペディアに出て…
林沖 @ Re:すみません。(05/07) S君、情報ありがとう。 ブルースリーの悪…
林沖 @ Re:忘れていました。(05/07) S君、情報ありがとう。 こんな映画があっ…
林沖 @ Re:関係ない話ですが(05/07) S君,情報ありがとう。 じつに見事な二郎…
S君        .@ すみません。 これを入れ忘れていました。 https://www…
2025.10.02
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カテゴリ: エッセイ
既成概念というものは、時として大切なものを見えなくしてしまう。
入門当初、基本の立ち方を教わった。
当道場での基本の立ち方は形意拳の立ち方だ。
片足を半歩前に出して重心を後ろ足に乗せる。

先生の教え方としては、こうだ。

「いいか君たち、立つときは半歩前に出して、後ろ足重心になる。前足重心だと相手に引っ張られたら、簡単に崩れてしまうだろ?だから後ろ足重心だ。それと横にも幅をとってね。これでどんなに引っ張られても崩れない。これが基本だ。」

入門当初、私としてはある程度中国武術の知識があった。
松田隆智氏の本や「武術(うーしゅう)」の雑誌をむさぼるように読んでいたからだ。
当然、形意拳の立ち方とその要領はわかっていた。

ただ、どの本にも足の横幅を開けるとは書いていなかった。

「三尖相照」----鼻先・拳・前足が縦一直線に並ぶことにより強い力を発する。

中国武術の解説書には当たり前のように書いてある。

しかし、足の横幅を開けるなんて、どの本にも書いていない。
逆に「金的を蹴られる可能性があるので、開けてはならない」とさえ書いてある。
いくら安定するからと言っても、金的を蹴られるような立ち方が正しいとは思わなかった。

だからといって師匠の教えを無視するわけにはいかない。
自分としては非常にあいまいな意識で、少し横幅をとっていた。

師匠もあまり横幅の事については注意しなかった。
後ろ足重心ということは、わりと頻繁に言われた。

師匠の技の特徴は、こちらが攻撃していくと、師匠の胸の前に丸い空間があり、その空間の上に何とも言えないフワフワした感じで浮かべられてしまう。


何をどうすればそうなるのか、いろいろ考えてみたがわからない。

しかし、いろいろ試行錯誤を繰り返しているうちに、その秘密は足幅にあると気が付いた。

相手の目の前に足幅を開いて立てば、当然金的を蹴り上げられる。

しかし、それはあくまでも、相手の正面に立てば・・・・の話である。
いつも相手の正面に立たなければいい。


相手の死角に立って横幅をとると、相手はかなり体を捻って突いてこなければこちらに届かない。
この時点で重心が崩れる。
横幅をとらなければ、相手はそれほど体をねじらなくても攻撃できる。

その不安定な攻撃を受け流し、すかさず足幅をとって相手の斜め前方に足を進めながら攻撃すると、相手の態勢は地面に吸い込まれるように崩れ、その崩れたところに攻撃をくらうことになる。

つまり、相手の斜め横に立ち、足の横幅をとることにより、相手はその幅の分だけ、離れてに立たざるを得なくなる。
その分こちらの体幹も遠くなるため、無理に腰を捻り肩をを伸ばして突いてこなければならない。
つまり攻撃してきた時点で崩れているのだ。
足幅を取り相手の横に立つことによって、すでに相手は術中にはまっているということだ。

足の横幅をとることは、安定性を得るだけでなく、技の重要なテクニックになっているのだ。

三尖相照などという言葉は、師匠の口から一度も出てきたことはない。
しかし、私は本の知識で得たものを、基本として当然のことだと思い込み、師匠の教えをないがしろにしてきた。

自分で勝手に既成概念を作り、そこからはみ出したものを無視してきたのだ。
おかげで、術の核心部分を捨てるところだった。

もっと素直な目で、素直な心で師匠の教え通りにしていたら、もっと早く技のレベルが上がっていたと思う。





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Last updated  2025.10.02 20:22:25
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