ないものねだり

ないものねだり

2015.12.25
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カテゴリ: 砂的つぶやき
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この爆撃された一角は過激派勢力の者だけで、 市民 の犠牲はまったくないと、
いったい誰が、どんな理屈で断言できるというのだろう...

パリの同時テロの報復で、シリア空爆はより 感情的 で激しくなっている。

爆撃は、過激派勢力の拠点への打撃を目的としているものだが、
使用している爆弾は、ピンポイント攻撃が可能な誘導兵器でだけはなく、
人口密集地に、大きな被害を与える区域制圧用の強力な兵器も投入されている。

欧米人は異なる 民族 を、もはや人とは思っていない。

1,000ポンド(500kg)爆弾は、おもにコンクリート施設用
爆風殺傷半径 16m以内で即死、40m以上が生存域
破片殺傷半径 80m以内即死、500m以上が生存域
家屋倒壊半径 30m以内倒壊、60m以内半壊、120m以上が未倒壊域

2,000ポンド(1000kg)爆弾は、橋やトンネル、頑強な施設用
爆風殺傷半径 20m以内即死、50m以上が生存域
破片殺傷半径 150m以内即死、500m以上が生存域
家屋倒壊半径 40m以内倒壊、80m以内半壊、160m以上が未倒壊域

確かに、善良な市民を傷つける テロ は卑劣で忌むべき 犯罪 だ。
しかし、その 根源 を垣間見ると、言葉を失うことがあまりに多い。

現在も、世界人口の三分の一は 戦時下 に暮らすという。
2013年の統計によれば、世界には今も40もの 紛争地域 があり、
23億人を超える人が紛争地域に暮らすといわれている。


そもそも、民族間に対立を生んだのは何なのか。
確かに、 民族 が異なれば 価値観 も相当違うことは事実だが、

宗教対立を挙げる識者もいるが、果たしてそうだろうか。
宗教や思想の違いはあっても、 生存権 平等 である筈。

その昔、西洋諸国は 奴隷 の労働力を求めてアフリカを支配し、
時代が進むと、列強は 交易利権 を求めてアジア太平洋地域に進出。
さらに、 石油 という新たな価値に目覚めて中東に手を伸ばす。

すべて、欧米が 強者 の論理で、海外の 弱者 にゴリ押しして、
一方的に利権を求めた結果ではないのだろうか。

現代の紛争の原因は、 飢餓 貧困 と生存権の危機。
解かりやすくいうと、激しい貧富の 格差 だ。

かつて、欧米列強の 領土 植民地 と呼ばれた途上国では、
約1,090万人の子供が5歳の誕生日を迎えずに命を落とし、
60%が飢餓と栄養不良に関連した病気が原因とされる。

過激な抵抗組織を生むまで、彼らを追い詰めたのは誰なのか。
事実に目を向けずして、安易にテロを非難する事はできない。

そもそも、 戦争 テロ の違いは何であろうか。


かつて、ナチスドイツが圧倒的武力でフランスを占領していた頃、
フランス市民は、ドイツ人の殺害や爆破、通商破壊を行い、
レジスタンス活動 で抵抗した。

しかし、ドイツ側から観れば、 テロ行為 ではなかったか。

たった一晩で、10万の一般市民を殺した 東京大空襲 は?
長崎と広島の 原子爆弾 の投下は?

もし、私たちの暮らしが、外国の軍事力で支配されたら、
いったい、私たちはどうするだろう。

最初の頃は、恐らく家族を連れて逃げるだろう。
逃げる場がなくなったらどうなる?
水も食料も断たれ、家族が飢えたら? 
子供が敵兵に殺されたら?
追い詰められたら?

これは、私たちに無縁な、対岸の火事でよいのだろうか。

国連 は、先進国の裕福で、平穏な市民の暮らしを脅かすテロを、
卑劣な犯罪だと徹底非難し、報復することを安易に 容認 しているが、
大国の軍事行動に、国連と世界はどうしてこれほど寛容なのだろう。

ここにも、先進国の傲慢な論理だけが見え隠れする。

先進国にとって不都合があるにせよ、根源的な事に目を背けては、
武力行使も、経済制裁も、テロとの戦いを表明することでも、
テロは決してなくならない。


Merry Christmas!
せめて、X’masだけでも、紛争地の子供たちが怯えることなく、
平和で静かに過ごせる一日であるよう祈りたい...







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Last updated  2015.12.25 13:14:35
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