☆★☆季節の風☆Kazeのミステリ街道☆

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January 20, 2011
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カテゴリ: ダブルキャスト


 ミーシャは、安達を押さえている刑事たちを手招きした。
 彼らは、のろのろと歩く安達一樹を引きずるようにして来た。
「佐山さん、安達の親が手配した弁護士が港湾署に来てる、って連絡が来てますがね」
 茶色い革のブルゾンを着込んだ、ガッチリと大柄な刑事が言った。
 ぎょろりとした両目は険しくくぼみ、アイヌの系統なのか眉が太い。
 黒いマフラーを巻いた首筋からは、切り傷の跡がわずかにのぞいている。捕まえる相手が相手だから、ケガが絶えないようである。
「ふん、またしても手慣れたもんだな、野村さんや。今回は逮捕状も即、出たと踏んできたな」
「先生が、来ているんですか」

 声は高めで、ぼそぼそとしている。
「安達よ、お前の先生に支払う弁護料のおかげで、親父さんも身上を潰すだろうなぁ。今回の件では、可哀想に親父さんも退職になるだろうしな」
 もう1人の刑事が言った。
(こちらが、山口という警察官なんだな)
 と、隆一は思った。
 彼は、身長は野村と同じくらいで、肥り気味だった。
 黒いダウンジャケットに黒のジーンズ、少々薄い頭にはすっぽりと黒のニット帽をかぶっていてサングラスをかけ、白いマスクをしていた。いまにも強盗に入りそうな雰囲気である。
 2人とも、年齢的にはミーシャと同じくらいに見えた。が、ロシア系のミーシャは実年齢よりもっと年上に見えるので、ほんとうはふたりとももっと年上なのかもしれない。
 この2人と安達を見ると、たしかに、どちらが犯罪者なのかわからなくなってくる。
「山口さん、さっきから気になっていたけど、マスクなんかして、風邪でも引いたんすか」
 ミーシャが訊いた。

 山口はマスクを下げて、ニッと笑った。
「俺は扁桃腺が悪いから、風邪を引いたら1週間は仕事にならねんだ。今日も、コレを3,4枚、かっつかんで出てきた」
 彼は紙製のマスクを引っ張って見せた。鼻と頬まですっぽりと覆う医療用のマスクだった。

<つづく>

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 ゆうべは、寝相が悪かったのか変な体勢でいったん目が醒めました
 膝を強くどこかに押しつけて寝ていたようで、ちょっと動かすと痛みが走りました。
 そ~っと動かしていたら、自然と痛みは引いていき、その後はなんともなし。
 もう少しほっておいたら関節がおかしくなっていたかも??と、思います
 いいタイミングで意識が戻りましたね~

 ただ、この状態では夜中に緊急の出来事があったとき、即、起きて歩けないかも・・・なんて、気にしなくてもいいことを考えてしまいました^^;
 いったん眠ってしまうと暑すぎてジタバタしたりしているんでしょうね。
 寒波が来てから、アクリルマイヤー毛布を引きずり出して寝ていますが、寝た瞬間は快適でも、あとでじわじわと暑くなってくる感じです。
 夢の中の季節は、ほとんど夏なので、着すぎかもしれないと思っています。
 そろそろ、快適なマットレスなども欲しいですね^^



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Last updated  January 21, 2011 01:24:56 AM


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